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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】具志堅用高の出身地=石垣島の池に貴重生物がいっぱい!危険生物オオヒキガエルの駆除も [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年7月14日(日)、テレビ東京系で夜7:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと50数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「沖縄県石垣島のトロピカル果樹園・シーサー農園でのオオヒキガエル駆除」の模様を紹介します。
他に「静岡県・伊豆修善寺の池」「福岡県嘉麻市の放置池」「利根川水系での怪魚釣り」がありました。



沖縄県石垣島で危険生物=オオヒキガエルが大繁殖!島の生態系を守れ!

 ●出演:大家志津香
     早乙女太一
     具志堅用高
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
 ●依頼:米子焼工房・東さん
 ●依頼内容:毒がある外来生物のオオヒキガエルの駆除
 ●協力:島のボランティア50名

具志堅用高の出身地である沖縄県石垣島から緊急SOSが来た。
SOS内容は「毒がある外来生物のオオヒキガエルの駆除」というもの。子どもや家畜にも被害が広がっているというから、地元で大きな問題になっているという。
オオヒキガエルは南米原産の特定が依頼生物で、毒を持っており体内に入ると死に至る場合もある危険生物だ。卵や幼生にも毒があり天敵がいない。1978年サトウキビ畑の害虫駆除のため10匹を輸入したのが、40年で増え続け推定5万匹にもなっているという。

<調査開始>
石垣島の「トロピカル果樹園・シーサー農園」で調査と駆除を敢行する。7年前、果樹園と4つの池を造り、地元や観光客の憩いの場となっているところ。そこへオオヒキガエルが侵入し、危険地帯と化してしまった。この農園の中で120㎡の池の水を抜いた。
まず目についたのが水面近くに漂う凄まじい数のオタマジャクシの群れだ。まさにウジャウジャ状態。これがオオヒキガエルだとしたらやばい!大家が加藤先生に訊くと、これは在来種ヒメアマガエルのオタマジャクシだった。成体は最大3cmで、琉球列島に分布している日本最小のカエルとのこと。
次に捕獲したのは、在来種サキシマヌマガエルのオタマジャクシ。いずれも石垣島の貴重な固有種だ。
次に具志堅が発見したのはウナギの稚魚。具志堅のタモに入った。成体は最大2mにもなるオオウナギの稚魚だ。もちろん在来種。そうしている間に大家がオオウナギの子どもと成魚を捕獲した。成魚は特大で80cmあった。
早乙女は在来種タメトモハゼを捉えた。環境省レッドリスト絶滅危惧 I B類で黄色のまだら模様が特徴。これは貴重だ。
続いて在来種テンジクカワアナゴが見つかった。産卵のため水路を伝って一度海に戻るという。ブラックバスやブルーギルが入った池では姿を消していると加藤先生は言う。
さらに在来種のユゴイが見つかった。温泉地に生息していたので「湯鯉」と呼ばれたという。スズキの仲間で河川の汽水域から淡水域に生息する。
陸地ではヤエヤマセマルハコガメを発見。石垣島と西表島にしか生息しない天然記念物の固有種だ。

<捕獲生物>
 ◎在来種:ユゴイ(番組初)
      テンジクカワアナゴ(番組初)
      タメトモハゼ(番組初)
      オオウナギ
      テナガエビ
      ヌマエビ
      サキシマヌマガエル
      ヒメアマガエル
      ヤエヤマセマルハコガメ

ここで大家志津香が「在来種を減らしているオオヒキガエルが1匹も見つかりませんが」と疑問を呈した。
加藤先生「夜行性なんです。今はいないけど夜になると出てきます。オタマジャクシがいなかったので、繁殖前。卵を産もうとしているオオヒキガエルを夜全部とっちゃいましょう」
ということで、夜にオオヒキガエル捕獲大作戦を敢行することになった。
まず発見したのは大家。一番頼りになるレギュラーだ。畑の横に見つけたカエルに飛びついて捕獲した。オオヒキガエルだ。
続いて具志堅が捕獲。早乙女も捕獲に成功。大家は2匹目。
そうこうしているうちにハブが出現。サキシマハブ(在来種)で毒がある危険生物だ。これは捕獲せずに逃がした。
昼間池にいたオタマジャクシの成体ヒメアマガエルやヌマガエルの成体もいた。
超貴重種・在来種のヤエヤマイシガメも発見。石垣島などの八重山諸島にしかいないカメで、田んぼや池などに生息している。環境省・絶滅危惧 II 類に指定され条例により捕獲は禁止されている。
さらに固有種のサキシママダラというヘビもいた。

<夜の捕獲(発見)生物>
 ◎在来種:リュウキュウカジカガエル(番組初)
      ヒメアマガエル(番組初)
      ヌマガエル
      サキシママダラ(番組初)
      サキシマハブ(番組初)
      ヤエヤマイシガメ(番組初)
      カニ
 ◎外来種:オオヒキガエル(番組初) 17匹

貴重な固有在来種が多く発見・保護できたが、5万匹ともいわれるオオヒキガエルの駆除はまだまだこれからも続けられる。
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】凱旋スペシャル:「淳の地元・下関住吉神社の神池」「田中直樹の地元・大阪万博記念公園の池」 [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年6月16日(日)、テレビ東京系で夜7:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと50数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「山口県下関市の住吉神社の神池」と「大阪万博記念公園の松の池」を紹介します。
他に「千葉県・印旛沼用水路のカミツキガメ捕獲(大型2匹含む6匹捕獲)」「東郷神社の池の今(きれいになった)」がありました。



山口県下関市の住吉神社の「神池」を淳が凱旋水抜き!

 ●出演:田村淳
     サッカーJ2レノファ山口・坪井選手、三幸選手
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
 ●依頼:住吉神社
 ●依頼内容:神池(しんち)が濁る原因と生物の調査/池をピカピカに
 ●協力:淳の高校の部活の後輩など

淳の出身地である山口県下関市にある長門国一宮・住吉神社は1800年の歴史をもつ、日本三大住吉(他に大阪、博多)の一つ。1370年に建立された本殿は国宝に指定されている。
淳は住吉神社に近い彦島の出身で、今回の緊急SOSに凱旋出動した。
SOS内容は「池の水が濁ってしょうがない。いくら清掃してもキレイにならない」(宮司)というのでその原因を探るのと、生物を調査し、池をキレイにするのが今回のミッションだ。

<調査開始>
水抜き後、泥水の中で生物調査。まず大きなコイ(外来種)をたくさん捕獲。加藤先生は「10年20年生きていて、ヘドロを巻き上げるなど水が悪くなる原因となる」と指摘する。
捕獲したのは120匹。神社の意向で一部は別の場所に移すという。

次に出たのはクサガメ。中国からやってきた外来種で身を守るためにクサい匂いを出す。
ミシシッピアカミミガメも出た。水草を食べ池を汚す原因の一つだ。
在来種のテナガエビがいた。何匹も出たが、いずれもビッグサイズだ。これはブラックバスやブルーギルなどの外来の天敵がいないので、食べられずに大きく成長したのだと加藤先生。
さらにスジエビ(在来種)も発見。天敵がいないので大繁殖していた。
サッカーJ2レノファ山口・坪井選手、三幸選手も駆けつけ、さらにカメなどを探すと、在来種の「ドンコ」が見つかった。湧水の豊富な水路などに生息するハゼの仲間だ。
カメはミシシッピアカミミガメを捕獲。全部で6匹となった。

<捕獲生物>
 ◎外来種:コイ    120匹
      ミシシッピアカミミガメ 6匹
      クサガメ
      アメリカザリガニ
 ◎在来種:テナガエビ  15匹
      スジエビ 6000匹
      ギンブナ
      ドンコ
      ヤゴ

最後はヘドロの掃除。
加藤先生「まだ残ってる生物もいるのでバキュームを入れずに人力で取り除きます」
みんなで協力してヘドロを除去。これは花壇の肥料として再利用する。
仕上げはバキュームで完全にヘドロを除去した。
加藤先生「ヘドロを取っただけではキレイにならない。滞っていた池の水をかき回して酸素を入れ新しい水を入れ循環させることが必要です」



大阪府千里市の万博記念公園に田中が凱旋水抜き!

 ●出演:田中直樹
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
 ●依頼:万博記念公園の管理者
 ●依頼内容:「松の池」の外来種を調査し駆除する
 ●協力:田中の母校桜塚高校ハンドボール部の後輩たち

大阪万博記念公園は、1970年に開催された大阪万博の跡地に造られ、園内には15個の池とそれをつなぐ水路がある。水が森を育て、森が生命を育むよう設計された公園である。100年計画で森を造ろうとしているが、すでに公園内の森には、オオタカ(準絶滅危惧種)、キビタキ、ルリビタキなどの野鳥やモリアオガエル、シュレーゲルアオガエル、トノサマガエルの準絶滅危惧種、ニホンアカガエルといった絶滅危惧 II 類も生息している。
しかし、これらの貴重種を脅かす外来種の影が迫っているという。
そこで15ある池のうち「松の池」の水を抜き、外来種を調査し駆除するのが今回のミッション。

<調査開始>
水抜きでわずかな水ばかりになった松の池、まずコイを捕獲。
コイは外来種だが、公園側が入れたもので、森を脅かす犯人ではないため保護する。
田中が網を入れただけでたくさん入ってきたものがある。ウシガエルのおたまじゃくしだ。
100年の森を脅かす真犯人はウシガエルだった! 
特定外来種で、食用として1918年に移入、世界の侵略的外来種ワースト100になっている。
網を入れればすぐ入ってくるウシガエルのおたまじゃくしは、478匹捕えた。
アメリカザリガニも繁殖していた。90年前、ウシガエルのエサとして持ち込まれたのが全国的に繁殖、要注意外来生物に指定されている。86匹を捕獲。

しかし、生態系を守る門番もいた。シマヘビ(在来種=無毒)だ。発見し捕獲したのは加藤先生。「ヘビはウシガエルを食べてくれる」
さらに絶滅危惧 II 類の在来種、メダカも出た。外来種に追われて各地から姿を消しつつある。だがこれは人が持ち込んだ可能性があるので、やたらに他に放すのはよくないと加藤先生は言う。
メダカは1200匹もいた。ウシガエルのおたまじゃくしは水草や生物の死骸を好むのでメダカは襲わないので、これだけ繁殖したのだろう。
モツゴもいた。別名クチボソ。ブラックバスやブルーギルがこの池にはいないので、生存できている。

<捕獲生物>
 ◎在来種:メダカ 1200匹
      モツゴ 28匹   
      ヨシノボリ
      スジエビ
      ヌマエビ
      シマヘビ
      ニホンアカガエル
      合計 1389匹捕獲
 ◎外来種:ウシガエル 5匹
      ウシガエルのおたまじゃくし 478匹      
      アメリカザリガニ 
      コイ(保護) 
      合計 577匹捕獲

外来種が入り、汚染源になるところだったところを今回の外来種駆除によって阻止できたのは大きな成果だった。公園側は「貴重な生き物を守る公園づくりを頑張る」とコメントしている。
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】ひっそり放置池特集:「西ノ島の溜池で絶滅危惧種メダカを大量に発見!」「最悪!外来種天国、不法投棄天国の千葉館山の放置池」 [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年5月19日(日)、テレビ東京系で夜7:00から3時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと40数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「島根県西ノ島の溜池」と「千葉県の放置池」を紹介します。
他に「埼玉県・氷川神社の池その後」「太宰府天満宮の心字池その後」「埼玉県飯能市の八王寺のひっそり池」がありました。



島根県西ノ島の松根溜池で絶滅危惧種のメダカを大量に発見!

 ●出演:田村淳
     生駒里奈
 ●指導:加藤英明(静岡大学)
 ●指導:大類貞夫(地元生物研究家)   
 ●依頼:西ノ島
 ●依頼内容:溜池を埋める前に既存生物を救出してほしい
 ●協力:西ノ島のボランティア

島根県西ノ島の松根溜池は島民の農業用水、飲料水として利用されてきた。65年前に造られ、池にはニホンウナギも生息していたと地元の歴史に詳しい人は話す。
今回の調査は、溜池が豪雨の時に溢れ出す危険性があるので、埋め立てることになり、その前に既存の生物を救出して欲しいとの地元の要望によるものだ。

<調査開始>
水抜き後、泥の中を進む。65年間水抜きしなかった池の泥がヘドロとなって行く手を遮る。前回太宰府天満宮の池でヘドロにつかまり戦力外となってしまった生駒は、今回は頑張りコイを次々と捕獲した。淳らもコイを捕獲していったが、意外なことに小さなコイが多い。
加藤先生「この池は誰も入らなかったせいでブラックバス、ブルーギルが入らず、その代わりコイが増えて天国になっています」
小さなコイは繁殖の証しだろう。

ここで加藤が貴重種を発見。環境省が絶滅危惧種に指定したメダカだ。土台のコンクリート化や外来種の影響で激減したメダカだが、市販されているものは品種改良されたもので天然種は超貴重だ。
加藤はさらにタモにメダカをすくっていく。水面には小さな魚がいっぱい泳いでいた。メダカの群れだ。
なぜこの池でメダカが繁殖できたのか? 加藤先生「メダカは池の上層、コイは下層にいます。棲み分けができて、メダカがコイに食べられずにすんだからです」
ブラックバス、ブルーギルなどの外来種がおらず、コイは下のほうで暮しているという、メダカにとって天敵がいない池だったのだ。

淳はウナギを発見した。池の中に立つ枯木立の幹のあたり。みんなで囲ってついに捕獲に成功した。
絶滅危惧種のニホンウナギだ。ウナギは海で卵を産むが、稚魚は川を上る。川から池に来たものと思われる。

<捕獲生物>
 ◎外来種:コイ 85匹
 ◎国内外来種:メダカ(絶滅危惧種) 1992匹
      ヤゴ(ギンヤンマ、オオヤマトンボ)
      モクズガニ
      ニホンウナギ

救出した在来種は、同じ水系の別の池に移された。



千葉県館山市の〝放置池〟は在来種が多く棲む良い環境の池だった!

 ●出演:田中直樹
     早乙女太一
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
     金本敦志(水生生物専門家・NPObirth)
 ●依頼:茂名地域
 ●依頼内容:40年ぶりの池の調査
 ●協力:地元ボランティア

千葉県館山市の山の中に〝放置池〟があった。「茂名の溜池」がそれだ。古くから農業用の溜池として利用されてきたが、今は放置状態。使われなくなって30〜40年経っているという。池の脇には道路が通っていることから、さまざまな物が捨てられていそうだ。

<調査開始>
ヘドロの中で生物たちを捕獲する。コイ、錦鯉のほか、「ドイツゴイ」という外来種も出た。ヨーロッパで品種改良されたコイでウロコが大きく数が少ないのが特徴。
国内外来種のゲンゴロウブナ、そして危険なブルーギルも出た。これは25cmの特大サイズ。
さらに早乙女がウシガエルを捕獲。
加藤先生「この生き物が入った池は、日本の生き物はほぼ消えると思ってください。一度に何千何万と卵を産む」
口に入る物は何でも食べるというヤバい外来種だ。
さらにウシガエルは水辺に上がってピョンピョンうごめいていた。水辺の陸地にある穴倉がウシガエルの巣窟になっていたようだ。加藤を先頭に田中、早乙女が手を突っ込んで捕獲する。中でも早乙女は生物体験が少ない分、取り返すがごとく積極的に捕獲を敢行、多くのウシガエルをゲットした。

<捕獲生物>
 ◎在来種:スジエビ 81匹   
      オオタニシ 13匹
      合計 94匹保護
 ◎外来種:ブルーギル 62匹
      ゲンゴロウブナ(国内外来種) 110匹
      ウシガエル 10匹
      ウシガエルのおたまじゃくし 63匹
      コイ 15匹
      アメリカザリガニ 29匹
      合計 289匹捕獲

この後池の掃除を行い、ガスコンロ、食器類、三輪車のタイヤなど、不法投棄されたゴミの数々が回収された。さらには海水浴で使うビーチチェアまで投げ捨てられていた。そして池の底からは大量のガラス片が現れたのには一同ビックリ。ガラス片はタライ13杯にものぼった。これ以外にも出てくる出てくる不法投棄ゴミ。
地元の人たちは、これには「捨てる気持ちがわからない」と怒り心頭だった。
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】山形県・新庄城のお堀調査/兵庫県謎のひっそり放置池の調査 [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年4月21日(日)、テレビ東京系で夜7:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと30数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「山形県新庄城の堀」と「兵庫県の見捨てられた古池」を紹介します。
他に「山口県・萩城お堀おかわりSOS」「利根川でのアオウオ釣り」がありました。



山形県新庄城の堀から絶滅寸前アカヒレタビラ奇跡の発見!

 ●出演:田中直樹
     橋本マナミ(山形出身)
 ●指導:加藤英明(静岡大学)
 ●指導:大類貞夫(地元生物研究家)   
 ●依頼:山尾新庄市長
 ●依頼内容:35年前に掻い掘して以来の堀の生物調査
 ●協力:地元ボランティア

山形県新庄市。約400年前に築城された「新庄城」は堀に囲まれた平城で、今では公園として整備され、町のシンボルとなっている。幕末、戊辰戦争で新政府側についた新庄藩は東北諸藩と対立し、庄内藩に攻め込まれて落城・壊滅して以来、城跡として残されてきた。現在は本丸跡に「新庄天満宮」が建ち、「最上公園」として整備されている。
山形県新庄城の堀のうち今回調査するのは、第二の堀と第三の堀。発見された在来種は水を残した第一の堀へ逃すというもの。

地元生物研究家・大類貞夫さんが言うには、この堀にはかつて湧水があり水草が生い茂る環境だった。希少な在来種も多く棲んでいたという。その一つが「イバラトミヨ」というトゲウオの仲間で氷河期の生き残りとも言われている魚。北海道・東北に生息し山形県では準絶滅危惧種となっている。さらにタナゴの仲間の「アカヒレタビラ」もいたという。オスのヒレは婚姻色で赤く染まるという特徴をもち、環境省で絶滅危惧 I B 類、山形県では絶滅危惧 II 類に指定されている。
在来種を脅かすのは、ブラックバスやブルーギル。さてお堀の中はどうなっているのか?

<調査1日目>
水抜きは調査4日前から行われ、水は用水路へ排水された。
わずかに残された水の中でヒレを見せて跳ねていたのは巨大魚群。橋本マナミは愛知県佐保里池でのハクレンのホールド感が忘れられないと言ったとおり、またしてもハクレンをゲット。植物プランクトンを食べる中国四代家魚の一つ。加藤先生が言うには、ハクレンは小さな池では生きていけないので誰かが放ったのだろうと。
次々と獲れるハクレン。今回捕獲したハクレンは35匹。
さらに捕まえたのはライギョ。90cmはある東アジア原産の魚で、別名スネークヘッドとも呼ばれる。その尖った口でなんでも食べてしまう肉食魚。小さな在来種にとって脅威的存在だ。
おなじみの生物も出てきた。モツゴだ。しかし、東北北海道には生息せず、山形では国内外来種となる。
さらにオイカワも発見されたが、これも国内外来種となる。続いてゲンゴロウブナも発見したが、これも琵琶湖水系から持ち込まれた国内外来種。

加藤先生「一昔前は生き物がたくさんいれば良い自然とされていましたが、今は生き物を人為的に動かさない、生き物自らの力で動いたものを守るのが保全です」

続いて橋本が発見したのが、問題のブラックバス。北米原産で旺盛な食欲と繁殖力で生態系を破壊する。2005年環境省・特定外来種に指定された。
さらに水面にぎっしりと群がっていたのは特定外来生物のブルーギル。体は小さいが旺盛な食欲で様々な生物を捕食する危険な存在。

ここまでで外来種が3710匹、国内外来種が7518匹と「よそもの」が11200匹以上も捕獲された。はたして在来種はいるのか?
すると加藤先生が「オオタニシ」を発見した。環境省・準絶滅危惧種に指定されている貴重種だ。これを6匹保護。さらにイシガイ、ヌマガイの二枚貝も発見。合わせて237匹保護した。
ほどなく地元ボランティアが小さな魚を見つけた。これを見て加藤の顔がほころんだ。「アカヒレタビラ」だ。これは二枚貝の中に卵を産むという珍しい習性をもっている。32匹保護しこのうちオスは7匹だった。

大類さん「アカヒレタビラ」はいないと思っていた。30年ぶりでお目にかかります。よかったです」

<捕獲生物>
 ◎在来種:オオタニシ 6匹 
      イシガイ
      ヌマガイ
      アカヒレタビラ 32匹 
      ヌマチチブ
      ニゴイ
      カマツカ
      ヤゴ
      在来種合計:1211匹

 ◎外来種:ハクレン 35匹
      ブラックバス 147匹
      ブルーギル 3000匹
      ライギョ
      コイ
      アメリカザリガニ
      タイリクバラタナゴ
      外来種合計:3710匹
 ◎国内外来種:モツゴ 2000匹
      ゲンゴロウブナ(琵琶湖水系) 2500匹
      ナマズ 18匹
      オイカワ 3000匹
      国内外来種合計:7518匹

貴重な在来種も意外に多く発見された新庄城のお堀。あとは在来種の保護は地元の人々に託された。



兵庫県六甲山地の〝放置池〟は在来種が多く棲む良い環境の池だった!

 ●出演:田村淳
     藤田ニコル
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
     金本敦志(水生生物専門家・NPObirth)
 ●依頼:六甲山観光(所有者)
 ●依頼内容:40年ぶりの池の調査
 ●協力:地元ボランティア

兵庫県神戸市の背後に聳える六甲山脈。その山の中の奥の奥に〝放置池〟があるという。農家の減少や所有者の高齢化で管理ができなくなった池だという。昨年7月の「西日本豪雨」では広島・岡山などの32カ所の放置池が決壊して大きな被害をもたらした。これらは「防災重点ため池」と呼ばれ、安全対策が急がれている。
このような忘れ去られた池の生態系はどうなっているのか? 

そこは今までにない不気味な池だった。
大きさ・深さは不明、生物も把握できない。しかも濃い霧に包まれている。この魔境の池で生物調査できるのだろうか?

この池は、昔は、冬に池に張った氷を切り出して氷室で保管して、夏にそれを街に売りに行った、と六甲山観光の長老は語る。明治17年に氷作りのために誕生した池で、当時周囲には同様な池が30カ所以上あり、夏には氷は神戸で使われたという。昭和4年まで45年間氷が作られていたが、その後昭和27年にスケート場として活用され、多くの人で賑わっていた。しかし昭和49年、温暖化の影響で氷が張らなくなって閉業、以来立ち入り禁止区域となって40年間放置されたままになっていた。

ということで、一体何があるのか? 興味と怖さが相まった調査を開始することになった。
水抜きは、ちゃんと排水口があって、そこの栓を抜けば簡単に抜くことができる。専門家によると2時間で抜けるという。生態系は予想もつかないので、排水口に網を設置して小さな生物が流れ出さないように配慮した。

2時間後、水量約2000tが抜け、40年ぶりに人が入ることになった。
初参加の藤田ニコルも加わり、霧の中、池の調査が開始された。
溜まりに溜まったヘドロが深い。ニコルは足が抜けなくなった。淳は慣れたものでスイスイと。
まず淳が発見したのは「ギンブナ」。在来種でほとんどがメス。コイやドジョウなど他のオスと繁殖行動をする特殊な生態をもつ。
続いて「カワムツ」を発見。在来種でカワの上流や湖など水のきれいな場所に生息する。近年激減の貴重種だ。
濃霧の中、準絶滅危惧種が出た!「ニホンヒキガエル」だ。在来種でガマガエルとも呼ばれ、兵庫県では準絶滅危惧種となっている。オスは繁殖期には可愛い声で鳴きメスの関心をひく。
続いて「モツゴ」を発見。おなじみの在来種で、繁殖力が強く池や川の下流域に生息し石などに卵を産む。
さらに加藤先生は、「スジエビ」「ヨシノボリ」を発見。両方とも在来種。
さらにさらにNPObirthの金本さんが「宝の山」と言った「オオタニシ」が多く発見された。日本のタニシの中で最も大きく7cmを超えるものもある在来種で、準絶滅危惧種に指定されている。

不気味だった放置池は、何と在来種の宝庫だった!

<捕獲生物>
 ◎在来種:ギンブナ   
      カワムツ 187匹
      ヨシノボリ類
      モツゴ 
      ニホンヒキガエル
      スジエビ
      オオタニシ 201匹
      オオヤマトンボのヤゴ
      ミズカマキリ
      在来種合計:匹

 ◎外来種:ウシガエル

なぜ放置池に在来種が多く生息していたのか? 人の手が入らず、立ち入り禁止でひっそりと放置していたからこそ、在来種がひっそりと命を繋ぐことができたのだろう。むしろ放置池だからこそ環境が維持されていたいたのだ。



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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】番組史上最大の池=愛知県・佐布里池でモンスター魚4トン捕獲/貴重種イシガメがたくさん出たー! [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年3月24日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと30数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「愛知県知多市・佐布里池」を紹介します。
他に「山口県・萩城お堀おかわりSOS」「熊本県八代市植柳小学校の池」(八代亜紀の母校で本人も出演)「長野県・龍顔寺の倒壊ケヤキから作った仏像のお披露目」「千葉県・大栄カントリーのおかわりSOS=ゴルフボール探し」などもありましたが、今回は割愛します。



番組史上最大の佐布里池でモンスター魚4トン捕獲(愛知県)

 ●出演:田中直樹
     鈴木福(以上12月)
     田村淳
     田中直樹
     大家志津香
     橋本マナミ
     稲村亜美(以上2月21日)
     田中直樹
     あばれる君
     大家志津香(以上2月24日)
 ●指導:加藤英明(静岡大学)
 ●指導:賀川泰棋(環境調査スペシャリスト)   
 ●依頼:大村愛知県知事
 ●依頼内容:堤防の耐震補強工事/生物調査
 ●協力:愛知県企業庁・知多市役所・知多自然観察会・地元ボランティア

昨年12月に田中直樹と鈴木福くんがロケハンに訪れた「佐布里(そうり)池」はナゴヤドーム13個分の超巨大池。ここまで大きいともはや湖と言ってよい。
面積62万㎡・最大水深18m・水量530tという規模で、木曽川から毎分230tの水を愛知用水に取水、それが佐布里に流れ込む。この水は主に工業用水として使用されるという。
53年前に作った人造池で、水を抜くのは今回が初めてとのこと。水を抜くのは総工費22億円をかけて堤防の耐震補強工事を行うためだと大村愛知県知事の弁。
水抜きはまず愛知用水からの流入をせき止める。こうすれば、あとは工業用水として使用されることで徐々に減っていく。つまり抜けるまで待つという抜き方。

それから2ヶ月、2月21日、田村淳、大家志津香、橋本まなみ、稲村亜美が佐布里池を訪れた。すると池の水はほぼ空っぽの状態になっていた。これは取水だけでなく、途中、1分間に6tの水が抜ける大型ポンプ4台で仕上げた結果。

<調査1日目>
巨大池だし愛知県の事業ともかかわることから、地元の専門家・賀川氏による生物調査の指導となった。手順としては残る水に魚が多く集まっているので、これを地引網ですくうのが最初。
早速地引網を引いていく。すると巨大な魚が跳ねた。一同が船で中心部へ向かい水中に降りて生物捕獲が開始された。地引の外側にはスタッフが網をつかんでおり、魚を逃さないようにしながら徐々に網をすぼめていく。
まず捕獲に成功したのは大家志津香だ。彼女は高校で地引網の授業があったと語ったが、聞いてみたら水産高校の出身だった。バッシンバッシン跳ねる巨大魚も何のその、大家は羽交い締めにし捕獲。淳も負けじと魚と格闘しつつ何とか捕獲。容器に入れたその姿はカツオかマグロみたいだ。加藤先生によれば、これは「ハクレン」で、中国四大家魚の一つだという。無論外来種で130cm以上にもなる大型魚である。ちなみに四大家魚のあと3つは、アオウオ、ソウギョ、コクレンだ。
なぜこんなに巨大かというと、水量が多い、エサも多い、のびのびすくすくデカく育つからと加藤先生。
じわじわと網がせばまり、次々とハクレンが捕獲されていく。大家を始め稲村もハクレンをゲット。橋本も稲村と一緒にゲット。その中で悪戦苦闘の末ゲットした大家のハクレンは120cm・20kgという大きさ。これは番組史上最大のもので、記録更新だ!

この日捕獲したハクレンは19匹。稚魚がいないので、ここに捨てられたか木曽川から流入したかのどちらかだろうと加藤先生。
この日の捕獲は以上で終了。さらに水を抜いた状態で3日後に再び捕獲・保護作業を行う。

次にゴミ拾いに移った。淳の発案で捨てやすい所、橋の下近辺に移動。するとタイヤがゴロゴロしていた。オートバイ丸ごと1台もあった。自転車は数台、さらに車のドア、ボンネットなど分解して捨てられていた。盗難車が疑われるナンバープレート、ついには「徐行」と書かれた交通標識までが見つかった。
そればかりか、金庫が6個!これは犯罪の匂いがする。淳が発見したのは大きめのカバンだ。開けてみると帳簿のような書類がギッシリ詰まり、カバンの底には沈むようにと石が詰めてあった。これは見られてはまずい書類をこの世から消そうと投棄したのか?まさか池の水が抜かれてカバンが現れるとは投げた人間も気がつかなかったろう。このほかにも石を詰めたカバンが2、3個発見された。
53年間水を湛えた広い池の底には、実にさまざまなものが捨てられていた。それを一つ一つ大村知事も一緒になって回収、

<その3日後>
水はまだまだ多く残っていた。ただ範囲は狭くなっており、地引の網内での捕獲作業は胸まで水に浸かっているとはいえ、やりやすかった。1日目に多く捕獲したはずなのにハクレンがまだ結構いた。それをめがけてあばれる君がたくさん捕獲、大家も田中も次々と捕獲し、1日目と合わせハクレン86匹を捕獲した。
他には、ブラックバス、ブルーギル、ライギョなどが出た。
小さな魚影の群れが観察された。ワカサギだ。環境が悪い所でも生きられる魚だという。これは国内外来種。ワカサギが増えるとブラックバスも増える(ワカサギをバスが食べる)、バスが増えると他の生物が姿を消すと加藤先生の弁。

<捕獲生物>
 ◎在来種:カマツカ 
      ニゴイ 
      ゼゼラ(絶滅危惧種)
      タモロコ
      ヌマチチブ
      モツゴ
      ナマズ
      ギンブナ
      ヨシノボリ類
      モクズガニ
      テナガエビ
      ヌマガイ
      在来種合計:929匹
      +ニホンイシガメ 41匹

 ◎外来種:ハクレン 86匹
      ブラックバス 637匹
      ブルーギル 1029匹
      ライギョ 4匹
      コイ
 ◎国内外来種:ワカサギ 9762匹
      ゲンゴロウブナ 759匹
      ホンモロコ(琵琶湖水系)2244匹
      スゴモロコ(琵琶湖水系)1009匹
      外来種合計:15567匹
      +ミシシッピアカミミガメ 16匹

<希少生物の捜索>
12種類929匹の在来種を保護した水抜きチームだが、ここにはもっと貴重な生物がいるはずと、希少生物の捜索に入った。
加藤先生によれば特にカメを救出したいと、中でもニホンイシガメは中部地方が多かったので、いるはずと捜索にのりだした。
その結果、外来種ミシシッピアカミミガメを16匹捕獲、準絶滅危惧種のニホンイシガメは41匹を保護した。
貴重な在来種のニホンイシガメがこれだけ大量に発見されたのは番組でも初めてのことだ。そういう点でも非常に意義ある水抜きだったと言える。
なお、保護した在来種は佐布里池から8km離れた「前山池」に放たれた。

地元の環境チームは、さらに生物の保護に努めていくとしている。
また、堤防の耐震補強工事は2021年まで行い、その後水を戻す予定となっている。
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】利根川とつながった池で巨大魚ハクレンを大捕獲! 浅草花やしきの池をピカピカに〜浜口親子・AZUMAXが参戦! [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年2月3日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと30数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「茨城県・不動免沼」「東京都・浅草花やしき」を紹介します。
他に「千葉県・大栄カントリー倶楽部でのチョウザメ探し」「大阪府寝屋川・五藤池のその後」もありましたが、今回は割愛します。




緊急SOS=利根川から巨大ハクレンが侵略(茨城県稲敷郡河内町)

 ●出演:あばれる君
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼主:河内町(町長)
 ●依頼内容:外来種を取り除き沼をキレイにしたい
 ●池の水量12000t
 ●ボランティア:レンコン農家など多数

茨城県稲敷郡河内町の「水と緑のふれあい公園」にある「不動免沼」は江戸時代から続くきれいな池だった。近くを流れる利根川ともつながっており、景色もきれいなところだ。ところがこの沼に10年前ソウギョを100匹放したという。そのころ水草が大量発生、それを駆除するため、体重の1.5倍もの水草を食べるソウギョを沼に放ったのだという。1年で水草はなくなったが、今度は水が濁ってきた。微生物のアオコが大繁殖したのだ。久保田氏いわく「水草は魚や生き物の隠れ場所・産卵場所・食べ物だったり、水をきれいにする効果があるので、水草がなくなると環境が変わる」と。水草は水中の栄養分を吸収するが、ソウギョが水草を食べてしまうと富栄養化が進み、アオコなどの植物プランクトンが大量発生してしまうのだ。
今回の依頼は、面積10500㎡/水量12000tのこの沼をキレイにしてほしいというものだ。

 <調査開始>
江戸時代から200年経つこの沼で水抜きするのは初めて。
大型ポンプやフ3インチポンプなどでの水抜きは5日間に及んだ。生物のことを考えじっくり水を減らすためだ。池の一部に深さ20cmの水を残した。

一同が水の中に入ると、ヘドロ地獄が待っていた。ヘドロにはまって身動きがとれない。そこでレンコン掘りの時に使う赤いボード(舟)に乗って一同は水の中へ。
最初にボランティアが巨大魚を捕まえた。ハクレンだ。植物プランクトンを食べる。最大130cmにもなる大型魚だ。中国四大家魚のひとつでもある(他にソウギョ・アオウオ・コクレン)。久保田氏によると「ハクレンは長い川で繁殖しているので、日本では唯一利根川で繁殖している」とのこと。利根川と地下でつながっている「不動免沼」なので入り込んだものと思われる。
その後、ハクレンは次から次へと捕獲されていった。アオコがはびこるここはハクレンにとって楽園なのだ。
そうした中、あばれる君は昨年さしたる活躍がなかったので、ここは挽回するチャンスと意気込んだが、なかなか捕まえられない。女子が捕まえたのをもらったりしていのだが、ようやく水面に背びれを発見、一度は逃すもついに両手で捕獲に成功。これも巨大だ。12匹捕獲した中での最大は107cm。番組史上最大級だ。

しかし沼を脅かしているのはハクレンだけではなかった。久保田氏が捕まえた「アメリカナマズ」の稚魚だ。生物を食べ尽くすアメリカナマズは2005年環境省が特定外来生物に指定した。
さらに出たのは「ライギョ」だ。東南アジア原産で体長1mを超すものもいる。空気呼吸ができるので酸欠にも強い。この魚は正式には「カムルチー」という種名で、この仲間全体を総称してライギョと呼んでいるとは久保田氏の説明。
そして小型の外来種「ブルーギル」も大量に出たー!北米原産。全てを食い尽くす食欲と強い繁殖力を持つ。これも2005年環境省が特定外来生物に指定した。さらにさらにブラックバス(特定外来生物)も出た。
その中でもわずかに「モツゴ」「ヌマチチブ」が見つかったのは光明か。沼の守り主「スッポン」もいた。スッポンは外来種を食べてくれる。

沼ができて200年、一度くずれた生態系はかなり悪化していた。外来種の巣窟になっていたのだ。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:モツゴ 26匹
      ヌマチチブ 12匹
      スッポン 3匹など
      11種類 140匹
 ◎外来種:ハクレン 12匹
      アメリカナマズ
      ライギョ 2匹
      ブルーギル 9338匹
      ブラックバス 6匹
      ゲンゴロウブナ(国内外来種)
      コイ 28匹
      ヘラブナ
      ソウギョ 3匹など
      11種類 9532匹

最後に清掃に入った。タイヤ、空きカン、ルアーなどの釣り道具他多種多様なゴミが大量に沈んでいた。これらも沼を汚す原因となっていた。

久保田氏は「外来種が大量にいたので、ここに外来種を放流することを禁止にしないといけない。あと池の水をきれいにするべき。手始めに池干しをして底泥を日に当てて溜まった栄養分を分解させてキレイにすることが必要です」と感想を述べた。




日本最古の遊園地「花やしき」をピカピカ大作戦!(東京都浅草)

 ●出演:田中直樹
     浜口京子(レスリング=地元在住)
     アニマル浜口(同上)
     東貴博(地元在住)
 ●指導:久保田潤一(NPO birth/自然環境保全・生物調査専門家)   
 ●依頼:浅草花やしき(支配人)
 ●依頼内容:花やしきの池をキレイにしたい
 ●ボランティア:浅草おかみさん会

次なる水抜きは日本最古の遊園地、東京浅草の「花やしき」だ。開園は何と1853年。ペリー提督が来港した年というからすごく古い。当時は花や草木を鑑賞する植物園だったが、明治・大正・昭和と時代の移り変わりで遊園地となった。ローラーコースターは国内最古で、多くの人々に愛される遊園地である。
花やしきの依頼内容は「池をキレイにしたい」ということ。藻とヘドロが溜まった池をピカピカに蘇らせたいとのことだ。

 <調査開始>
小さな池なので、小一時間で水抜きが完了。池の下はコンクリートなのでヘドロにつかることはない。しかし藻でたっぷり覆われていた。
まずは保護する「錦鯉」を苦戦しながら浜口京子が捕獲。ところがこの池には外来種の「アメリカザリガニ」が大量に繁殖していたのだ。出るわ出るわ、その数214匹。
調べていくうちに田中が発見したのは「モツゴ」だった。1匹だけだったが貴重な在来種だ。そのほか「アメンボ」が2匹いた。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:モツゴ 1匹
      アメンボ 2匹
 ◎保護種:ニシキゴイ 1匹
 ◎外来種:アメリカザリガニ 214匹

      
後半戦は池の清掃だ。浜口京子は子供の頃からアニマルに花やしきに連れてきてもらっているので「感謝の気持ちでキレイにします」とシャワーをかける。もやはり子供の頃から東八郎に連れてきてもらっている東Xも「気持ち良かった」と清掃効果を語る。アニマルは「いい仕事させていただいた」と感謝。

2日後、水が戻された池は、水の透明度が高い池に戻っていた。
花やしきの水抜きは大成功だ!
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】お城のお堀の水を抜く!丸亀城(香川県)、萩城(山口県)という名城の堀から何が出たのか? [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2019年1月2日(日)、テレビ東京系で夜6:30から3時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと30数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「香川県・丸亀城のお堀」「山口県・萩城」を紹介します。
他に愛知県・佐布里池(超巨大池=次回へ続く)や千葉県・大栄カントリー倶楽部でのタイムカプセル探し、もありましたが、今回は割愛します。




緊急SOS=丸亀城のお堀の水ぜんぶ抜く(香川県丸亀市)

 ●出演:田村淳
     田中直樹
     的場浩司
     あばれる君
     大家志津香
 ●指導:加藤英明(静岡大学)
 ●依頼主:丸亀市(市長)
 ●依頼内容:堀をキレイにして丸亀城を復活させたい
 ●池の水量6000t
 ●ボランティア:100人

香川県の丸亀城は、現存する全国12天守の一つ。ちなみに12天守とは、丸亀城、伊予松山城、犬山城、松本城、宇和島城、弘前城、姫路城、備中松山城、丸岡城、高知城、松江城、彦根城を指す。石垣の高さは66mで日本一、その曲線は「扇の勾配」と呼ばれ名高い。しかし、この石垣が崩れる事態になったのだ。城の南側部分(高さ17m・幅25m)が去年7月の西日本豪雨と9月の台風によって崩落してしまった。被害総額は最大で35億5千万円にも及ぶという。
しかもお堀にアオコが蔓延しているという。これまで浄化装置などを試したが、一時的なものでしかなかったという(水抜きしたのは45年前)。
今回の依頼は、このお堀をキレイにしてほしいというものだ。

 <調査開始>
今回水抜きするのは、お堀の一角・北西部分。お堀を清掃して徹底的にキレイにするというのがミッションだ。大型ポンプやフローティング・ポンプ(水面に浮かして吸い上げるのでヘドロを吸わない)などでの水抜きは4日間に及んだ。抜いた水は隣の堀へ移し、どんな生物がいるかわからないので水の一部は残した。

一同が水の中に入ると、ヘドロ地獄が待っていた。ヘドロにはまって身動きがとれない。そこで〝秘密兵器〟の「板」が登場。板をつなぎ合わせれば道となり、一同は水溜りへ。
最初に大家がコイ(外来種=ヘドロを吸って巻き上げる)の群れを引き寄せ捕獲。しかし加藤先生が「コイがやせている。エサがないから」と指摘する(アオコなどの植物プランクトンはコイのエサにならない)。またフナ類もいたが、これらもやせていた。
保護・捕獲が進むうち、特定外来種のブルーギルが出てきた。8cmを超えると卵を産むというブルーギルが出るわ出るわ、いずれもビッグサイズだが、子魚もいた。加藤先生は「水を抜き干さないと全部駆除できない」と説明。
そうした中、在来種のモツゴもいた。モツゴは害虫を食べてくれるので貴重だ。
さらに田中直樹がナマズを発見。在来種でお堀の生態系を守る救世主(外来種を食べる)である。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:ナマズ 11匹
      スジエビ
      テナガエビ
      モツゴ
      ヨシノボリ属
      タモロコ
      6種類 1163匹
 ◎外来種:コイ 308匹
      ゲンゴロウブナ(国内外来種)
      ミシシッピアカミミガメ
      クサガメ
      ブルーギル
      5種類 811匹

生物を保護・捕獲した後は、お堀の一斉清掃に移った。
その中で、田中と加藤先生が石垣の間に京極家家紋「四つ目結紋」がある瓦を見つけた。その後の鑑定で、幕末期の丸亀城主・京極家の家紋「四つ目結紋」と「隅立て目結紋」だという。
また、淳は京極家の軒を飾っていた「軒平瓦」を発見。横に唐草紋様が入った江戸時代のものだという。
一方、的場は今までの形状とは違う巨大瓦を発見した。これは鬼瓦の部分だった(城外の屋敷)。
さらに田中が新たな形状の四つ目結紋が入った瓦を発見。これは江戸時代の京極家「軒平瓦」で、県指定文化財の御殿表門で使用された貴重な瓦とのこと。
他に京極家家老の多賀家の橘紋が入った瓦もあった。
これらは丸亀城の資料館に展示される予定となっている。

感心なことにゴミはあまり落ちていなかった。地元の人たちが城を大切にしている証だ。
堀がキレイになり、石垣も修復されつつあるので、石垣の偉容を誇る丸亀城の復活も近いことだろう。




萩城の堀からお宝が出たー!(山口県萩市)

 ●出演:塚本高史(俳優)
     森永悠希(俳優)
     仁村紗和(女優)
 ●指導:久保田潤一(NPO birth/自然環境保全・生物調査専門家)   
 ●依頼:萩市長(代理=萩市観光政策部文化財保護課)
 ●依頼内容:生物調査とお堀の掃除
 ●ボランティア:博物館・水族館・高校・大学

400年前に毛利輝元によって築かれた萩城は、その間1回も水を抜いた記録がないという。明治になって維新の中心地である長州の萩城は最初に壊された城となった。堀と石垣が残されているが建物は残ってない。壊した時に水がどうなったかはわからないが、400年間〝無傷〟だったので、何かお宝が出る可能性が高い。

ところで今回は水抜きレギュラー陣が不参加で、代わりにテレ東ドラマ『原島浩美がモノ申す』に出演の俳優陣が参加となった。足手まといにならなければよいが…。

 <調査開始>
一同、すでに水の一部を残して水抜きが完了したお堀へ。粘っこくヘドロがからみつく。仁村紗和は腰までつかり動けない。それでもなんとか捕獲場所へ。しかし捕獲となると頑張って多くのコイを捕えていた。久保田先生から「うまい」と褒められた。
コイはヘドロを吸って巻き上げるので水を汚す最大の原因となる。大陸から入ってきた外来種で、日本原産のコイ(野鯉)は琵琶湖の一部にしか残ってない。
仁村に負けじと塚本、森永もコイを次々と捕獲。その数158匹。

塚本が巨大魚を捕獲。久保田さんが「これはソウギョ」と。中国四大家魚(ソウギョ・アオウオ・ハクレン・コクレン)のひとつで、一つの池で4種類を飼うことができるといわれている。つまりソウギョは水草、アオウオは貝、ハクレンは植物プランクトン、コクレンは動物プランクトンと喰べるものが違うからだ。
ソウギョは水草を大量に食べるので、水の汚れの原因となる。日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。
クサガメも捕獲。近年外来種とわかったクサガメは在来種のイシガメと交雑して雑種が生まれるので要注意の存在だ。

こうした中、巨大魚ヘドロの中にいる生き物を発見。3人の俳優が舟で近づき捕獲してみると、90cmのソウギョだった。さらに森永が2匹目を捕獲。これは90cm超えのでかさだ。

在来種はいないのか? と危惧していたらナマズがいた。これは山口県のレッドリスト・絶滅危惧IB類に指定されている。これを4匹保護できた。
さらにヨシノボリ、エビ類も出た。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:ナマズ
      ギンブナ
      ニホンウナギ
      ヨシノボリ属
      エビ類
      合計:5種類 
 ◎外来種:コイ
      ソウギョ
      ミシシッピアカミミガメ
      クサガメ
      ブルーギル
      合計:5種類 
      
後半戦はゴミ拾い。しかしゴミはあまりなかった。「世界遺産を守ろうとする山口県民の意識の高さ」(塚本弁)からか。
あとはお宝探しだ。明治期に取り壊されたので、材木類は売られ、瓦類は残されお堀や周辺に散乱したと思われる。石垣近くには瓦の破片がいくつも落ちていた。
探っていた塚本は丸瓦を手にした。萩市文化財保護課の人によると、これは江戸時代の毛利家の軒丸瓦という。毛利家専用の瓦で、担当者は「持って帰る」とのこと。
次に仁村が見つけた瓦は、毛利家特注の平瓦。毛利家の一文字の家紋が入っていた。さきほどの丸瓦と組み合わせて使用された。これも貴重な歴史資料だ。
もうひとつ、塚本がボコボコ付きの瓦を見つけた。これはシャチホコの鱗とのこと。天守かどうかは不明だが、城のどれかの建物のシャチホコのものだろうという。これも貴重な発掘だ。
さらに森永が手にしたのは、鬼瓦の一部。なかなか出ないものだ。
またさらに仁村が見つけたのは、上の鬼瓦の家紋の部分。一文字に三ツ星が毛利家の家紋だが、これは二つ星の部分で、これまた超貴重な発見。
さらにさらに仁村が手にしたのは、鬼瓦の上につける「鳥衾(とりふすま)」という瓦。丸い中に略式の家紋がある。上部に穴が空いていて、ここに串を刺し鳥が止まらないようにしたものだという。これは今まで出てこなかった瓦で超貴重なものだ。

こうして今回の調査は終了。
萩市文化財保護課の担当者も興奮するほどの歴史資料が見つかり、堀の水抜きは大成功だ!

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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】番組で最初に水抜きした池が汚れていた!/太宰府天満宮の池で絶滅危惧種が大量に出たー! [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年11月18日(日)、テレビ東京系で夜6:30から3時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと30数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「東京都品川区・瀧王子稲荷神社の池」「太宰府天満宮の心字池」を紹介します(他に福岡県北九州市・権ヶ迫池でのワニガメの捕獲=前回カミツキガメ捕獲したが今回再挑戦、フィリピン・マニラのリサール公園・日本庭園の池、三重県松阪市の鈴の森公園もありましたが、今回は割愛します)。

さあ、どんな結果になったのでしょう?!



おかわりSOS=瀧王子稲荷神社の池の水ぜんぶ抜く(東京都品川区)

 ●出演:田村淳
     田中直樹
     小泉孝太郎
 ●指導:加藤英明(静岡大学)
 ●依頼主:瀧王子稲荷講
 ●依頼内容:池の水が汚れたのできれいにしたい
 ●池の面積7000㎡水量10000t

瀧王子稲荷神社の池は2年前に番組で一番最初に水抜きを行ったところ。しかし水抜きしたにもかかわらず、池の水は濁ってきて再び汚れてしまった。淳が依頼者に「どのくらいの透明度をめざしてますか?」と訊いたら、「軽く飲めちゃうくらい」との答え。

 <調査開始>
早速水抜きが完了した瀧王子稲荷の池へ。先に小泉孝太郎が入っていてタモを使っていた。いわく「病みつきになった」とのこと。孝太郎は妙な亀を捕獲したが、加藤先生によると、これは番組初の「ニシキマゲクビガメ」とのこと。ニューギニア原産の外来種で首が引っ込まず曲げて納める珍しい種類。この2年間の間に誰かが投げ込んだのだろう。
それだけでなく、この2年間で雑多なものが捨てられていることがわかった。自転車のサドルや針金ハンガー(カラスの仕業か)その他いろいろなゴミが捨てられていた。

しかし吉報もあった。イシガメが見つかったのだ。泥の中から淳が救い出した、在来種で貴重種の「イシガメ」が見つかったのだ。2年前にもいたが、貴重であることは変わらない。ニホンイシガメは江戸時代以前は本州・四国・九州都」幅広く生息していたが、50年ほど前からミシシッピアカミミガメなどに住処を奪われて数が激減している。その姿は幻と化していた。

池の底までかいぼりしたが、前回現れた池の主の姿がないと、田中直樹が心配した。
全員揃って捕獲生物の検証をしていると、池の底の作業員から何やら声がかかった。
「スッポンがいました!」
一同池へ戻ると、泥の中から首が。池の主=スッポンは無事だった!

 <捕獲生物>
 ◎在来種:ニホンイシガメ
      スジエビ
      モツゴ
      ドジョウ
      ギンブナ
      スッポン
 ◎外来種:ニシキマゲクビガメ
      ミシシッピアカミミガメ11匹
      クサガメ
      コイ
      アメリカザリガニ
      カダヤシ

池は2年ですっかり汚れてしまったので、小泉孝太郎とスタッフ、作業員がヘドロの除去作業を行い、池の底をシャワーで掃除し、再びきれいな池に戻るだろう。




太宰府天満宮の池から絶滅危惧種が大量に出たー!(福岡県太宰府市)

 ●出演:田中直樹
     生駒里奈(元乃木坂46)
     葉山奨之
 ●指導:加藤英明(静岡大学)   
 ●依頼:太宰府天満宮
 ●依頼内容:池をピカピカにきれいにしてほしい

創建が平安時代という全国12000の天神社の総本宮=太宰府天満宮は、言わずと知れた学問の神様=菅原道真を祀っている。幕末には西郷隆盛や坂本龍馬が出向き、明治維新の作戦吉にもなった歴史ある場所だ。参拝者は年間1000万人以上、全国各地から受験生がお参り(受験絵馬はブルー)に訪れ賑わいを見せている。

SOS内容は、天満宮の顔=「心字池」をピカピカにキレイにしてほしいというもの。
前回水抜きしたのは17年前。その後浄化装置や薬品など試行錯誤したがキレイにならず、現在アブラが浮き緑色に濁りきってしまった。
池に架かる3つの橋は、過去現在未来を表し、本殿に入る前に心身ともに清めることになっているが、このままでは心もとない状態である。

早速水栓を回して水抜きを開始。水の一部を残して水抜きは完了した。

 <調査開始>
粘っこくヘドロがからみつく。生駒里奈は腰が潜って動けなくなってしまった。そばの男性が助け出し何とか抜け出した(早くも足手まとい?)。
それでも田中、葉山は次々にコイを捕獲。遅れて生駒もコイを捕獲。コイはいずれもプリプリ肥えている。中でもスタッフが捕獲したコイは非常に巨大だった。体長80cmもある。コイはヘドロを吸って巻き上げるので池を汚す最大の原因となる。口に入るものはエビや貝など何でも食べてしまう。
ソウギョ(1m超)も出たー! 水草を大量に食べるので、これも汚れの原因だ。日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている。
次は小さな生き物を捕獲する。在来種スジエビの群だ。石の隙間や水草の中に潜んでいる。これを2600匹保護。さらにモツゴ2500匹も保護。
そうしていたら加藤先生が絶滅危惧種を発見。メダカだ。2003年環境省絶滅危惧 II 類に指定された。90匹を保護。
葉山は貝を発見。加藤先生が見ると「オオタニシ」の貝殻と判明。番組初登場で、日本最大の在来・淡水巻貝で体長は7cm以上になる貝もいる。かつては広く生息していたが、農薬などの影響で激減、現在は希少種として準絶滅危惧種に指定されている。
このオオタニシ、近くに生きた貝がいるはずだとみんなで捜索に入る。すると生駒・葉山が石をどかすといたいた、大量の生きたオオタニシが!両手で掴めるくらいの貝がザクザクと。これを約1000匹保護。
(実は北米では食用として輸出したオオタニシが生態系を乱すとして問題になっているらしい。逆に日本では外来種として問題になっているジャンボタニシがいる)。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:スジエビ 2600匹
      モツゴ 2500匹
      メダカ1000匹
      ヨシノボリ
      ギンブナ
      オオタニシ多数
      ヤゴ
      スッポン4匹
      合計:8種類6376匹
 ◎外来種:コイ
      ソウギョ
      ミシシッピアカミミガメ5匹
      クサガメ6匹
      ゲンゴロウブナ
      合計:216匹
      
加藤先生:ブルーギル、ブラックバス、アメリカザリガニなどの外来種がたくさん出るかと思いきや、思いの外外来種が少なかった。その一方で在来種が多く保護できたのは収穫。ゴミが全然なかったのも幸いでした。

調査翌日、約700tのヘドロが吸い取られ天満宮の所定の処理場へ。そのあとは池底を放水でキレイにし、最後に山水で水張りをして業務は完了した。
2週間後、水はキレイに透明になり、一部観賞用のコイが悠々と泳ぐ姿が見られた。在来種も戻され、今後の繁殖が期待される。




追記:大家志津香がAKB48シングル『池の水を抜きたい』で初のセンターに抜擢

当番組での奮闘ぶりを見て、秋元廉氏が大家志津香を、AKB48シングル『池の水を抜きたい』のセンターに大抜擢した。そしてこの曲は番組のテーマソングになることも決定した!
一緒に歌っているのは「池の水選抜」の9名。この選抜隊が出動したのが、三重県松阪市の「鈴の森公園」だが、スペースの都合でこれは割愛します。

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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】「長崎大村公園桜田の堀は海の高級魚の宝庫だった!」「埼玉大宮氷川神社の池をきれいにしてホタルを復活させたい」 [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年10月14日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、放送された中から「長崎県大村公園・桜田の堀」「大宮氷川神社の池」を紹介します(他に福岡県北九州市・権ヶ迫池でのカミツキガメの捕獲、ゴルフ場の池での水抜きもありましたが、今回は割愛します)。

さあ、どんな結果になったのでしょう?!



大村公園・桜田の堀の水ぜんぶ抜きボラを海へ帰す(長崎県大村市)

 ●出演:あばれる君
     中川翔子
     ピカチュウ(捕獲には参加せず)
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼主:長崎県大村市長(園田氏)
 ●依頼内容:池の水質環境を良くするためボラを海に帰す
 ●池の面積7000㎡水量10000t

大村公園はかつての大村城(玖島城)の跡で、本丸があったところには大村神社が建てられている。お堀は「桜田の堀」という池となり、隣接の大村湾とつながっている特殊な立地となっている。
つまり番組史上初の海水が入り込む池、海水+淡水=汽水の池なのだ。
水面にはおびただしい数のボラがピチピチ跳ねていた。市長が言うには「1000匹」いるだろうと。なぜこんなにボラがいるかというと、海とつながっているのはもちろん、「水が汚いから」(久保田氏)だという。ボラは水の汚れに強い魚で、かつ池の汚れを食べて暮らすことができる魚だそうだ。
ボラは出世魚で、ハク→オボコ→イナ→ボラ→トド(「とどのつまり」はここからきた)と成長するに従って呼び名が変わる。
桜田の池の水は4日間かけて抜き、生物のためにわずかに水を残した。海との間は鉄板で遮断した。


 <調査開始>
まずボラを保護するのだが、あばれる君が捕獲したのは「キチヌ」(在来種)。クロダイの仲間で、長崎ではクロダイのことを「チヌ」と呼び、ヒレが黄色いものは「キチヌ」と呼ぶ。川を上って淡水域まで入ることがあり「川鯛」ともいう。さらにその「チヌ(クロダイ)」も捕まった。最大70cmにもなり、沿岸部に生息、5000円で取引されることもある高級魚だ。
さらにまた「スズキ(シーバス)」(在来種)も網にかかった。最大1mを超える夜行性の肉食魚でこれも高値で取引される高級魚。
別の網には「シマイサキ」(在来種)が入った。4〜7本の縞帯が特徴。
ショコタンは「カライワシ」(在来種)を捕まえた。透明なレプトケファルス幼生期がありウナギやアナゴに近い種類。外見からはそう見えない。小骨が多く食用には向かない。
そうこうしている間に、あばれる君は今度は「ウシエビ(ブラックタイガー)」(在来種)を捕獲した。これはクルマエビ科の中でも大型で最大30cmになる。
さらに「アナジャコ」(在来種)も。砂浜や干潟に1m前後の深さで巣穴を掘って暮らす。産地で塩茹でや素揚げにして食べられる。
久保田さんは「クロサギ」(在来種)という小型魚を網に入れた。

この池はこれまでと全く違う生態系だ。

次に、お目当の「ボラ」(在来種)の保護にとりかかった。出世魚のためボラという名は30〜50cmの大きさを指す。きれいな水域で捕れたボラは美味しく高級魚。この卵巣を塩漬けにして天日干しにしたのが珍味「カラスミ」だ。ここ長崎の名物でもある。
一同はボラを次から次へと捕獲する。その数は推定で1000匹以上。
弱らせないため、近くの生簀にすぐに搬送し、海(大村湾)の近くにある別の池に放流する。こうすればボラは海に帰れる。

捕獲して改めて数えたら、ボラの数は2600匹だった!

最後に、スタッフが大きなものを捕まえた。絶滅危惧種の「ニホンウナギ」だ。環境省レッドデータブックで絶滅危惧1B類と指定される生物。さらに「ミナミメダカ」という絶滅危惧種も発見できた。絶滅危惧II類で比較的塩分に強いという。


 <捕獲生物>
 ◎在来種:キチヌ(クロダイの仲間)
      チヌ(クロダイ)
      スズキ
      シマイサキ
      カライワシ
      ウシエビ(ブラックタイガー)
      アナジャコ
      クロサギ
      ヒイラギ
      コノシロ
      チチブ
      ウロハゼ
      ボラ
      ニホンウナギ
      ミナミメダカ
      合計16種類 3386匹
 ◎外来種:クサガメ3匹
      ミシシッピアカミミガメ11匹

この池はほとんど海や汽水の生き物ばかりだった。高級魚が続々出てきた池という番組始まって以来の展開に一同はビックリ。しかし汚れた池ながらこのような海の魚がたくさんいたのはそれなりに良い環境だったにちがいない。ボラがいなくなって、これからは水質良化されさらに良い環境になることだろう。




大宮氷川神社の神池の水をきれいにしてホタル復活を(埼玉県さいたま市大宮区)

 ●出演:田村淳
     大家志津香(AKB48)
     笛木優子
     佐藤寛太(劇団EXILE)
 ●指導:NPO birth   
 ●依頼:大宮氷川神社
 ●依頼内容:池をきれいにしホタルを復活させる

大宮氷川神社は武蔵一宮の大いなる宮。地名の「大宮」の由来となった文字通り大きな神社だ。2400年前(!?)に創建したと伝わる関東一円の氷川神社280社の総本社だ。1180年源頼朝が社殿を再建したという。山道の長さは日本一で、その距離なんと直線2km。初詣には230万人が参拝に訪れる関東屈指の神社だ。
大宮はゲンジボタルが日本一だった時代があった。昔は徳川将軍家や天皇家にホタルを献上していたという。ところが昭和40年代になって水が汚染されたり、コイや外来種が増えたりしてホタルが消えた。今回の緊急SOSは宮司さんからの「池をきれいにしてゲンジボタルを復活させたい」という依頼なのだ。
地元でもホタルの復活を望む声が大きくなり、平成27年氷川ホタルの会を結成し神社の裏にある小さな池を「蛍池」と名付け、ホタルのエサである「カワニナ」を育て、埼玉県越谷市からゲンジボタルを譲り受けるなど、ホタル復活の準備段階に入っているという。

問題の池=「神池」は一目見て「キッチャナイ」(淳)という状況。50年以上手つかずで、水は緑色に濁り見るも無惨な池となっている。「今までの中でも上位の汚さ」(淳)。
2日前から水抜きを開始。水の一部を残して水抜きは完了した。

 <調査開始>
粘っこいヘドロがからみつき捕獲作業は難航した。しかし何とか頑張って網やタモを水にくぐらせる。
まず捕れたのは外来種のコイ。コイは大きな口でヘドロを巻き上げるので池を汚す最大の原因となっている。女優の笛木優子もヘドロに負けずに頑張った。笛木は大宮神社の近くの出身ということで、七五三は当神社で行ったそうだ。なのでこの池は絶対にきれいにするとの思いが強い。
佐藤寛太はコイを同時に4匹捕獲に成功した。
池を汚すコイはホタルの生息場所には絶対にいてはいけない存在だ。
「池の主」ソウギョ(80cm)も出たー。これは大量の水草を食べ尽くすので、ホタルの天敵だ。
またアメリカザリガニもいた。池や田んぼに生息しホタルへの影響が最も大きい。ホタルの幼虫を食べエサとなるカワニナも食べ隠れ家となる水草も食べるので、

 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ 232匹
      ソウギョ
      アメリカザリガニ 9匹
      ライギョ
      フトマユチズガメ
      ゲンゴロウブナ
      金魚
      ミシシッピアカミミガメ
      合計:296匹
 ◎在来種:モツゴ 3000匹
      スジエビ 3000匹
      ヨシノボリ
      ヤゴ
      合計:6013匹
      
このあと小学生が2ヶ月前に池にカバンを落としたので探して欲しいとの要望が淳に伝えられ、一同捜索したが出てこなかった。代わりに松田聖子の写真が入った生徒証とアメジスト(紫水晶)の塊が発見され、生徒証は本人の元へ、アメジストは透明度の高いものは100万円するものもあるというが、これはどうか? あとで鑑定してもらった結果、天然のアメジストに間違いない。しかし色が薄く透明度も低いので5000円から10000円だろうとのこと。

大宮氷川神社の神池は、同じ種類ばかりに偏っていた。これは良いとは言えない。いろんな生き物がいた方が良いのだ。
この池は一年間かけ天日干ししながらショベルカーでヘドロを除去してきれいにしていく予定だ。
そうすれば地元の人が望むゲンジボタルの復活も夢ではなくなる。今回のかい堀はその大きな一歩となるだろう。




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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】高知城のお堀で中国四大家魚・巨大ハクレンが出たー!/モツゴの天敵アメリカナマズを駆除/スッポンの赤ちゃんを食べ尽くすウシガエルを駆除 [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年9月2日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、「高知城お堀の水ぜんぶ抜く大作戦」「印旛沼でのアメリカナマズ捕獲大作戦」「浜松の養殖スッポン池でウシガエル捕獲大作戦」を紹介します。

さあ、どんな結果になったのでしょう?!



高知城お堀の水ぜんぶ抜く大作戦(高知県高知市)

 ●出演:寺島進
     田村淳
     田中直樹 
     大家志津香(AKB48)
 ●指導:静岡大学・加藤英明(農学博士)
 ●依頼主:高知県文化財課


面積6500㎡、水量8200t=これが高知城のお堀の規模だ。お堀の水を抜き始めたのは5日前。ポンプ6台で水を抜き、生物への影響を最小限に抑えるため50cmほど水を残した。
今回は、淳、田中が遅れて到着する中、先に寺島進、新レギュラーの大家志津香がお堀に入って外来種生物の捕獲と在来種保護にのり出した。

 <調査開始>
まずかかったのはコイ。昔から日本にいるが、最近の研究で外来種と判明。世界の侵略的外来種ワースト100にも措定されているほどだ。日本固有のコイは琵琶湖に生息する「野鯉」だけだという。
しかしコイはお堀の名物として人々が楽しんでいるのでお堀に残したいと高知県文化財課の担当者が言うので、これは保護することとした。
加藤先生「コイは管理できる魚ですから、しっかり管理すれば問題ない」とのこと。

しばらくして、加藤先生が見つけて追い込み、大家が捕獲したのは巨大業=ソウギョだった。コイの仲間だがヒゲがなく背びれも小さい。中国から明治時代に持ち込まれた外来種だ。水草を食べ生態系に影響を与える生物だ。
加藤先生「ソウギョは流れが速い川でないと繁殖できないため、お堀にいることは問題ありません」

一方寺島は石垣の下の岩の陰を調査していた。タモにかかったのは高知県絶滅危惧種のモツゴ(関東では危惧種ではない)。さらにタイリクバラタナゴがかかった。在来種のタナゴと交雑して在来種を絶滅させる危険がある重点対策外来種となっている。またオイカワも捕獲。これは東北以外の本州では在来種だが、四国では国内外来種に当たるらしい。そしてモツゴを捕えたアメリカザリガニも捕獲。
寺島「現行犯逮捕だ!」
寺島はさらにスジエビも捕獲した。

さらにさらに寺島にコツを教わった大家は岩陰からテナガエビを捕獲。高知県では準絶滅危惧種となっている在来種だが、体長20cmはある大物だ。加藤先生は今まで水を抜いてきて初めてのサイズと驚く。しかもザリガニと格闘したらしくザリガニのハサミを手につかんでいた。

寺島は負けじと穴に手を突っ込みナマズの赤ちゃんを捕獲。れっきとした在来種で赤ちゃんということは繁殖している証拠だ。
加藤先生は在来種スッポンを発見。外来種の子供を食べる池の門番。

 <第二作戦>
ここからはネットを張って、大きな魚を追い込むことに。
これで捕獲したのは、ビッグサイズ100cmのコイ(番組史上最大)、ソウギョ、謎の魚。
謎の魚は水面を飛びながら高速で逃げ回る。
ここで淳と田中が合流。一緒に追い込み作戦を遂行する。巨大な謎の魚は飛び跳ねて逃げ回る。ついに捕まえたのは寺島。
加藤先生「中国四大家魚・ハクレン!」
謎の魚は番組初のハクレンだった。東京東郷神社の池で捕獲したアオウオも四大家魚の一つで、他にソウギョ、コクレンである。ソウギョはすでに多く捕獲。ここでハクレンを捕獲したので残るはコクレンのみとなった。四大家魚は中国を代表する淡水の食養魚で体調は2m近くなる大型魚。このあともう1匹捕獲したハクレンは利根川水系のみで繁殖可能とされている。したがって外来種だがお堀に返す。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ
      タイリクバラタナゴ
      金魚
      ソウギョ
      ミシシッピアカミミガメ
      アメリカザリガニ
      オイカワ(国内外来種)
      ハクレン

 ◎在来種:ナマズ
      ヨシノボリ
      テナガエビ
      スジエビ
      フナ
      モツゴ
      スッポン
      
最後は池を清掃。自転車のカゴ、車輪、サドル、カバンんどの他に、田中が堀丸瓦のカケラ(幕末)を発見した。しかし、意外にゴミは少なく高知市民の良識を示すものと思われる。




印旛沼でアメリカナマズ捕獲大作戦(千葉県印旛沼)

 ●出演:田村淳
     田中直樹
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼:印旛沼漁師・大川さん

モツゴ漁で生計を立てる印旛沼漁師・大川さんの依頼で印旛沼の調査と外敵の捕獲に行った田村と田中と久保田さん。モツゴの漁獲量は何と全盛期の10分の1にまで減っているという。
印旛沼に仕掛けた網を上げてみると、モツゴのほか、外来種のブルーギルとギギが大量にかかった。
しかもモツゴを食い荒らす巨大なやつもかかった。
アメリカナマズだ!
2005年、特定外来生物に指定された生態系を壊す厄介なやつだ。でかいやつは体長130cmを超える。大川さんによると15〜6年前からしばしば見かけるようになったという。最初は霞ヶ浦で養殖していた(1971年に食用として輸入)が、逃げ出したものが印旛沼で大繁殖した可能性が高い。
仕掛けた網には続々アメリカナマズがかかる。相当な数が繁殖しているようだ。
さらに危険な外来種を発見。ライギョだ。体長は最大で120cmを超える。口を覗くとモツゴをたくさんほおばっていた。
このほか外来種ブルーギル、タイリクバラタナゴがいたが、在来種のクルメサヨリもかかった。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:アメリカナマズ
      ライギョ
      ギギ
      ブルーギル
      タイリクバラタナゴ
      アメリカザリガニ
      ウシガエルのおたまじゃくし
      コイ
 ◎在来種:モツゴ
      クルメサヨリなど
      
モツゴなどを食い荒らす外来種がいっぱいいる印旛沼で、今後アメリカナマズやライギョをできるだけ駆除しなければならない。




スッポン養殖池周辺でのウシガエル捕獲大作戦(静岡県浜松市)

 ●出演:田中直樹
 ●指導:静岡大学・加藤英明(農学博士)
 ●場所:浜松すっぽん池周辺

静岡県浜松市の浜名湖周辺はウナギの養殖の他にスッポンの養殖でも有名なところ。しかしここにスッポンの赤ちゃんを食い荒らすウシガエルが大量に繁殖しているというので、田中と加藤先生が捕獲にかけつけた。
ウシガエル。生態系の破壊王と言われ、特定外来生物だ。口に入る大きさならどんな動物でも捕食する危険性の高い生物。浜松ではスッポンの赤ちゃんが1年間に1万匹被害を受けるという。1匹単価6000円なので、年間6000万円の損害にあたる。防衛策としてネットを張っているがウシガエルはそれをかいくぐり池に侵入するという、

そこで養殖池の近くの元養殖池だった池でウシガエル捕獲作戦を開始した。
チームは、ウシガエルが隠れるところをなくすことから始めた。つまり水草を刈る。そして追い込み捕獲するという作戦。静岡大学の学生たちも協力してくれた。
するとウシガエルのおたまじゃくしがたくさん獲れる。
「網入れればおたまが入る」(田中)状態だ。

さらに加藤先生が変なものを捕まえた。いるはずがない、いてはいけない危険生物。
アフリカツメガエルだ。一生を水中で過ごすアフリカ原産の生物。大きいものはスッポンの赤ちゃんを食べてしまう。陸に上がらないので、子亀がどんどん減っていくのに原因がわからない事態を作り出すヤバイ生物だ。全国的に問題になっている特定外来生物。舌がないため手で押し込んで食べる。
合計で21匹を捕獲。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:ウシガエル 4匹
      ウシガエルのおたまじゃくし 754匹
      アフリカツメガエル 21匹
      合計:779匹

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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】沖縄「ハーソー公園貯水池」で巨大ウナギが出たー! 「ウチダザリガニ駆除」「カミツキガメ捕獲」「千葉小松寺池の水ぜんぶ抜く」の大作戦! [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年7月22日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、「沖縄県ハーソー公園貯水池の(もうひとつの)池の水ぜんぶ抜く大作戦」「北海道に大繁殖したウチダザリガニ捕獲大作戦」「続・カミツキガメ捕獲大作戦」「千葉・小松寺の池の水をぜんぶ抜く大作戦」。
さあ、どんな結果になったのだろう?!



ハーソー公園貯水池の池の水ぜんぶ抜く大作戦(埼玉県草加市)

 ●出演:田村淳
     田中直樹 
     福士蒼汰
     早乙女太一
     大家志津香(新レギュラー)
 ●指導:静岡大学・加藤英明(農学博士)
     久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)

ハーソー公園貯水池の調査に先立ち、付近の川の調査から始めた。加藤先生がタモで川の中の草むらをガサガサやって掬うと、沖縄の在来種・ミナミテナガエビがかかった。これは淡水のエビで、ゆるやかな流れを好むという。体長は15cm。
さらに探すとグッピーがかかった。これは南米原産の外来種。池に放たれたものが川まで流入したのだろうと、加藤先生。福士蒼汰もグッピー(メス)を捕獲。
早乙女はソードテール(メス=外来種)をタモで捕まえた。さらに早乙女はウナギを捕獲。これはオオウナギとのこと。久保田さんによると、沖縄には普通のウナギよりこちらの方が個体数が多いという。

 <調査開始>
というわけで事前調査は終了し、水が抜けた「ハーソー公園貯水池」の生物捕獲作戦に移った。
するといきなり泥を這い回るニョロニョロの生物を発見。福士、早乙女、田村らがニョロを追う。大きいしヌルヌルしてるからタモをすり抜けて行くが、何とか捕獲。
「これはオオウナギです」と久保田さん。沖縄に多い在来種で、人の腕並みの太さにして、1.5mの怪物級サイズだ。
大家も田中も悪戦苦闘しながらもオオウナギを捕まえ、計30匹を保護した。

次に捕獲の対象となったのは比較的小さな魚。グッピーが群れで泳いでいた。捕っても捕ってもきりがないほどの数だ。加藤先生によると「卵をお腹の中でかえして子どもで産む。メダカよりどんどん繁殖します」という。また言う「水温が10℃以下になれば大抵の南米の生き物は死んでしまう」なので、暖かい沖縄は熱帯魚にはピッタリなのだと。
さらに、ソードテール(メキシコ原産)、ナイルティラピア(アフリカ原産=エジプトから食用として輸入)などを捕獲した。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:グッピー 12000匹
      ソードテール 100匹
      ナイルティラピア 1匹
      金魚
      コイ
      合計:12341匹

 ◎在来種:オオウナギ 30匹
      テナガエビ 500匹
      テンジクカワアナゴ
      フナ
      モクズガニ
      合計:1201匹
      
池は天日干しにし、捕りきれなかった熱帯魚を完全に駆逐する。そのあと水を入れて、在来種を池に戻すのだ。




北海道でウチダザリガニ(特定外来生物)駆除大作戦

 ●出演:箕輪はるか
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼:白樺学園高等学校教諭・熊谷唯さん

番組は北海道初上陸。北海道には、ウチダザリガニという特定外来生物がいて、これが繁殖して厄介だという。成体になると体長15cmを超えるというから「伊勢海老級」のでかさだ。1920年代、食用として摩周湖に移入したのが最初だが、今では北海道全土で大繁殖しているという。雑食で生態系を破壊するため、2006年に特定外来生物に指定された。
このウチダザリガニの大繁殖の陰で、絶滅に瀕する在来種がいた。ニホンザリガニだ。体長5cmほどの小さなザリガニで、巨大なウチダザリガニに棲みかを終われ、絶滅危惧種となっている。

帯広にある白樺学園高等学校の教諭・熊谷唯さんの案内で、地元の小さな川へ。ここは10年前には山ほどニホンザリガニが捕れたという。しかしウチダザリガニの侵略で、今ではめったに見られなくなった。
そこで、番組がウチダザリガニ捕獲&ニホンザリガニ保護の大作戦を開始することとなった。

 <作戦開始>
小川でウチダザリガニが早速捕まった。特徴はハサミの付け根が白いこと。とにかくものすごく繁殖していて、体長15cm級がうじゃうじゃ出てくる。その中に体長6cmのウチダザリガニがいたが、これは子どもだという。まだ2歳で、このサイズのものも多く捕まえた。また稚ザリをお腹に抱えたメスもいて、一度に500匹もの子どもを産むというから恐ろしい。

しばらくして、箕輪はるかのアミにレアな生物がかかった。スナヤツメというヤツメウナギの仲間だ。これは近年、生態系の変化により数が激減している在来種で絶滅危惧 II 類となっている。寒冷水域に生息し、由来は7つのエラと目。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:スナヤツメ 1匹

 ◎外来種:ウチダザリガニ 95匹

熊谷先生は「ショックなのは、毎年同じ場所で実習を行って40匹ぐらい捕っているのに、この数が捕れてしまうのは、ウチダザリガニの恐ろしさを見せつけられています」とコメントした。
もともと食用として輸入されたので、番組ではウチダザリガニを料理して食べることに。北海道では「レイクロブスター」として食べられているという。

このあとニホンザリガニを探しに熊谷先生の案内で、ニホンザリガニが見つかったという報告があった別の小川へ。熊谷先生、箕輪、久保田の3人が懸命の調査を行ったが、見つかるのはウチダザリガニばかりで、調査6時間、残念ながらニホンザリガニは見つからなかった。





続・カミツキガメ捕獲大作戦(千葉県印旛沼)

 ●出演:田中直樹、あばれる君、大家志津香
     鷲見玲奈、植草朋樹、中垣正太郎(テレ東アナウンサー)
 ●指導:静岡大学・加藤英明(農学博士)
 ●場所:印旛沼・鹿島川周辺

千葉県印旛沼周辺はカミツキガメの被害が多く報告されている。印旛沼に放たれたカミツキガメが繁殖し、川から田園地帯にまで広がって、その数推定16000匹といわれている。周辺自治体も駆除を行うが、数を減らす気配はない。大きく凶暴なカミツキガメは在来生物を食い尽くし、人や家畜にまで危害を与えている。とにかく噛むという危険がある。子どもたちにとっても非常に危険な生物なのだ。また、水田のアゼに穴を開けるので、そこから水が流れ出すという被害もあるという。

番組では今年5月、ワナによる捕獲作戦を試みて、13匹の捕獲に成功している。
今回も、番組レギュラー陣総出動で印旛沼周辺で捕獲大作戦を繰り広げた。
今回は田んぼの水を抜いてカミツキガメをぜんぶ捕る大作戦だ!!
場所は鹿島川水域田園地帯。ここがカミツキガメが一番多い地域なのだ。

<作戦1 ワナ>
時期は7月。ちょうど田んぼを干す時期にあたり、田んぼも水路も水がほとんどない状態となっている。
これは捕獲には好都合。
まずは、あらかじめ仕掛けておいたワナを引き上げて行った。
その結果、
 <捕獲生物>
 ◎外来種:カミツキガメ 5匹
      クサガメ 74匹
      アメリカザリガニ 50匹

<作戦2 水路>
土管にあばれる君や大家志津香が入り込み、大家が泥の中から見事カミツキガメをゲット!
これにはあばれる君が焦る。
さらに水路では加藤先生が素手でカミツキをゲット!一挙に2匹だ。
水が抜けて泥の水路に全員が入り手探りで探していく。すると鷲見アナがクサガメの赤ちゃんを捕獲。
次に田中がカミツキの赤ちゃんの捕獲に成功。
続いてあばれる君の眼の前で見落としていたカミツキの子どもを鷲見アナが捕獲。
その次には大家がカミツキの子どもを発見。
面目丸つぶれのあばれる君であった。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:カミツキガメ 6匹(うち子ガメ5匹)
      クサガメ 1匹(子)
   合計:カミツキガメ 11匹(うち子ガメ5匹)
      クサガメ 75匹
      アメリカザリガニ 50匹

※加藤先生が大学の研究室で親ガメを解剖してみると、アオダイショウやクサガメを食べていることがわかった。まさに生態系の破壊者といわれる所以(ゆえん)だ。





千葉・小松寺の池の水ぜんぶ抜く大作戦(千葉県千倉市)

 ●出演:鈴木福
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼:檀特山小松寺 大沼住職
 ●協力:千倉小学校の6年生52名

檀特山小松寺は、養老2年(718年=奈良時代)の開山で、今年でちょうど1300年になる古刹。薬師如来像や十一面観音菩薩坐像は国や県の文化財となっている。
この寺の池は面積1200㎡、水量1800tで作戦開始2日前から水を抜いた。抜いた水は山伝いに沢へと流した。池の周りは森が広がる自然度が高い環境である。
この小松寺周辺の山中には、里見八犬伝のモデルになった里見家の財宝が埋められている、との言い伝えが残っているちょっとしたロマンとミステリーがあるところ。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ 85匹
      アメリカザリガニ 87匹
      ウシガエル 1匹
      ミシシッピアカミミガメ 2匹
      クサガメ 2匹
      ブルーギル 2213匹
      ゲンゴロウブナ(国内外来種)
      合計:2456匹

 ◎在来種:オオアメンボ(千葉県レッドデータブック一般保護生物) 1 匹
      モクズガニ 6 匹
      モツゴ 6匹
      ヤゴ
      合計:41匹
      
ここまで外来種が多い偏った比率は番組史上初。生態系が殊の外破壊された最悪の池だったといえる。
ただ、池の周辺を調査してみると、在来種のヤマアカガエル(千葉県・要保護生物)、ニホンアカガエル(千葉県・最重要保護生物)、ヒバカリ(掌サイズのヘビ=毒はない)を発見した。

最後に「里見家埋蔵金伝説」があることから、池を金属探知機で探査することになった。その結果現れたのは、空きカン、ナンバープレートなどの大量のゴミ。このような廃棄行為が池の環境を悪化させ、外来種天国にしてしまうのだ。
池はこのまま天日干しにし、リセットすれば、良い環境が取り戻せることだろう。
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【池の水ぜんぶ抜く大作戦】「そうか公園」でAKB48メンバーが泥んこで外来種駆除約2000匹! 「東郷神社の神池」では巨大外来種アオウオがいた! [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年6月24日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に2017年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

今回は、「埼玉県草加市・そうか公園の(もうひとつの)池の水ぜんぶ抜く大作戦」「東京都渋谷区・東郷神社の池の水をぜんぶ抜く大作戦」。
さあ、どんな結果になったのだろう?!



そうか公園のもう一つの池の水ぜんぶ抜く大作戦(埼玉県草加市)

 ●出演:田中直樹 
     AKB48池の水選抜メンバー
     横山由依(6位) 向井地美音(13位)
     峯岸みなみ(32位) 加藤玲奈(36位)
     大家志津香(100位)
 ●指導:静岡大学・加藤英明(農学博士)
 ●依頼:田中草加市長
 ●協力:草加市役所職員、地元の学生ボランティアなど170人
     環境庁・笹川政務官&職員
 ●池の規模:7900㎡、水量30000t

埼玉県草加市の「そうか公園」は、今年1月2日に放送した公園。この公園の池は外来種の天国で、外来種コイ263匹、ブラックバス319匹、ブルーギル2753匹やカメ類など、外来種の合計3398匹を捕獲した。そのまま天日干しにし、獲りきれなかった小さな外来生物を取り除き、泥の中のガスを出すことができた。これで水が入った時によりよい環境になることだろう。

しかし「そうか公園」にはもうひとつ大きい池があった。大きさ7900㎡、水量30000tという、この池が今回のターゲットだ。
しかも池の周辺でとんでもない生物の目撃が相次いでいるという。
「ミズオオトカゲ」(東南アジア原産で全長最大2m)がそれで、人を襲う危険性もあるという。
さらに巨大魚「アロワナ」もいたという。
これらは捕獲されたが、ミズオオトカゲのもう1匹が逃走中とのこと。
さらに「ウォータードラゴン」(東南アジア原産・アゴの力が強く噛まれると危険)もいた。これも1匹は捕獲されたが、もう1匹が見つかっていない。
これらの生物を野放しにすると、いろんな生き物を食べてしまうので、早急に捕まえることが大事だと加藤先生は言う。

 <調査開始>
池の水を抜いたのは3日前。この池の水を前回抜いて天日干ししている池に移す。
水を抜く際に生物を吸い取らぬよう、カゴをホースの前につけて最新の注意で抜いた。
池が造られて30年、初めて水を抜いたという。
抜いた池は泥田のようになり、これにはまったAKBは悪戦苦闘。深いぬかるみに浸かってもがきながらも彼女たちは外来種のコイを大量に捕まえた。特に大家は首まで浸かって大健闘。それに負けじと向井地、峯岸、加藤、横山も泥だらけになって奮闘した。
中でも環境省がイシガメを捕獲して保護したのは良かった。ミシシッピアカミミガメが全国に800万匹と増殖しているのに対し、イシガメは98万匹と激減しており、2012年準絶滅危惧種に指定されている。だが、ここのイシガメは右足の一部が噛み切られていた。何か噛みつき系の生物がいると警告する加藤先生。もしかしたらウォータードラゴンの仕業かもしれない。

<そうか公園陸地の調査>      
そこで、ウォータードラゴンをこのまま放っておくわけにはいかない。田中直樹と加藤先生、AKBの一行は、草加市職員の案内でそうか公園陸地一帯を捜査することにした。特に怪しい排水溝のフタを上げて探す。田中は林の中を当たった。しかし残念ながら見つけることはできなかった。


 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ 341匹
      ブラックバス 248匹
      ブルーギル 1202匹
      ゲンゴロウブナ(琵琶湖にいる国内外来種)
      ミシシッピアカミミガメ 32匹
      同上子ガメ 4匹
      クサガメ 11匹
      フロリダアカハラガメ(噛む力が強く危険)
      合計:1959匹

 ◎在来種:イシガメ
      ヌマチチブ
      テナガエビ
      モズクガニ
      ヤゴ
      モツゴ
      合計:2241匹
      
前回捕獲した外来種が3398匹、今回が1959匹で、合わせて5357匹も駆除できた。
この結果に依頼者の草加市長も喜んでくれた。
なお、AKB48の池の水選抜メンバーは、水を抜いたそうか公園の池をステージとして曲を披露した(6/27放送の「テレ東音楽祭2018」で)。




東郷神社の神池(東京都渋谷区原宿)

 ●出演:田村淳
 ●指導:久保田潤一(NPO birth 自然環境保全・生物調査専門家)
 ●依頼:東郷神社宮司・福田勉さん
 ●協力:東郷神社・東郷記念館スタッフ・学生ボランティアなど30人
 ●作業:丸三興業・吉田観賞魚販売
 ●池の規模:670㎡、水量370t

東郷神社は、日露戦争でロシア・バルチック艦隊を破った連合艦隊司令長官・東郷平八郎を祀った神社(1940年建立)。ここの「神池」は造られてから一度も水を抜いたことがなく、この池をキレイにしたいというのが依頼内容である。
隣接の東郷記念館での挙式の際、新郎新婦が橋を歩くこの池、神社の顔とも言える池が長年放置された結果、どす黒く濁っている。しかもヤバい生物の目撃情報(石の上に恐竜のような生き物がいた)もあり、早急に何とかしなければならない。

まず、久保田さんの提案で池の水の透明度を「透視度計」というもので測る。水を汲んで透視度計の底に書いてある字が読めるかどうか、読めるのに何センチ水を排出したかで透明度を測る。すると水いっぱいの状態では底が見えない。水を排出していくと、ずっと下の方、7cmのところで見えた。透明度は「7cm」ということになる。

水抜き作業が始めて3時間後、だいたい抜けたが一部の水だけ残した。これは品評会で1位を取ったこともある錦鯉を保護するためだ。この作業および指導は吉田観賞魚販売という会社のスタッフが担当した。

 <調査開始>
まず錦鯉を捕獲して保護する作業から入った。品評会で日本チャンピオンになったことがある大きなコイや金色のコイ、柄がきれいなコイなどを次々と救出した。
そうしたうち、黒く巨大な体の魚が淳の目に止まった。網で捕獲してみると、コイではない。久保田さんはソウギョでもない、これはアオウオじゃないかと言う。
アオウオはソウギョと同じく中国から入った外来種だ。最大で2m近くなり、貝類を食べつくすという。日本では個体数は少なく「幻の巨大魚」の異名を持つ。「中国四大家魚」のうちの一つで、ソウギョ、アオウオ、ハクレン、コクレンの四つだと久保田さんは解説してくれた。
淳は「揃えてー!麻雀だったら相当強そう。オレの新しい夢ができた」と笑う。

さて、捕獲した錦鯉は専用の水槽に移して保護した。その数80匹。
久保田さんは「コイは外来種と紹介してますが、一方で日本の文化として根付いている大切なもの」と言い、「自然の川などに放すのは問題があるが場所を決めて飼育するぶんには問題がない」と説明。

 <捕獲生物>
 ◎錦 鯉:80匹
 ◎在来種:メダカ
      スジエビ      
      モツゴ
      スッポン
      オオヤマトンボのヤゴ5匹
      コシアキトンボのヤゴ7匹
      計1359匹
      ほかにイシガイ(東京で2例目か?)
 ◎外来種:アオウオ
      ギギ(ナマズの仲間=国内外来種)16匹
      アメリカザリガニ
      ミシシッピアカミミガメ5匹(その卵も7個回収)
      クサガメ2匹
      など計138匹

この中でイシガイは都内2例目の発見で、23区内では初めての発見だという超貴重種。河川や湖沼の水のきれいな砂泥の底を好む淡水貝で、河川のコンクリート化や整備の影響で個体数が激減している。ただ、投げ入れられた可能性もあり、繁殖していると確認されなければ「発見」とはならないそうだ。

久保田さんは「ブラックバスやブルーギルのような侵略性の高い生物は見つからなかった。都会のど真ん中の池ですが、とてもいい状態で残っていた」と結んだ。

これで生物調査は終了したが、東郷神社の池の底はヘドロが溜まっていたので、この除去作業を行い、2日かけてすべて取り去った。
きれいになった池の底へ早速水を流し込む。
この水を透視度計で測ると、54cmだった。水抜き前は7cmだったのだから格段に透明度が増したことになる。これで池の底まで日光が差し込むようになるので、水草の復活も期待できるようになった。
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【池の水ぜんぶ抜く】「カミツキガメ捕獲大作戦」では印旛沼周辺を池の水オールスターズが捜索/「太宰府天満宮・遊園地のボート池」は在来種が多い良い池だった [自然・生物]

外来生物を駆除し日本の在来種を守れ!

2018年5月20日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に昨年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

さて今回は、「カミツキガメ捕獲大作戦」「太宰府天満宮・遊園地のボート池の水を全部抜く大作戦」。
さあ、どんな結果になったのだろう?!



カミツキガメ捕獲大作戦(千葉県印旛沼周辺)

 ●出演:田村淳、田中直樹、的場浩司、あばれる君
     (池の水オールスターズ)
 ●指導:静岡大学教授・加藤英明(農学博士)
 ●場所:印旛沼・鹿島川周辺

千葉県印旛沼周辺はカミツキガメの被害が多く報告されている。印旛沼に放たれたカミツキガメが繁殖し、川から田園地帯にまで広がって、その数推定16000匹といわれている。周辺自治体も駆除を行うが、数を減らす気配はない。大きく凶暴なカミツキガメは在来生物を食い尽くし、人や家畜にまで危害を与えている。水田のアゼに穴を開けるので、そこから水が流れ出すという被害もあるという。
番組では2017年に3回捕獲作戦を試みたが、残念ながらいずれも捕獲は失敗に終わっている。
今度こそはと、番組レギュラー陣総動員で印旛沼周辺の3つの池で捕獲大作戦を繰り広げた。

<佐倉城址公園のお堀>
まず加藤先生が目をつけたのは佐倉城址公園のお堀。印旛沼から水路でつながっていて、一度も調査を行っていない場所だ。2日かけて1000tの水を抜き、カミツキガメの捜索に取り掛かった。
くまなく探すも、下記外来種は見つかるが、標的はなかなか見つからない。
3時間捜索したが、カミツキガメはおろかアカミミ、クサガメなどもいなかった。他の生物に悪影響があるので、ここの捜索はこれで終了し、次の池に向かうことになった。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ
      ブラックバス
      アメリカザリガニ
      ブルーギル 471匹
      ツチフキ(西日本にいる国内外来種)
      ウシガエル

<角来湧水池>      
ここは鹿島川に非常に近いので、潜んでいる可能性が高いと加藤先生は言う。
小さい池なので水抜きは30分と速かった。捜索隊は植物の根元を重点的に調べた。外来種は出るもののカミツキガメは見当たらない。
そこでポイントを変え鹿島川へと伸びる水路へ移った。ここで在来種のヒバカリ(ヘビ/千葉県保護生物)が見つかった。しかし相変わらずアメリカザリガニが多く見つかる。これはカミツキの好餌でこれを狙って拡散しているのだろうと加藤先生。ザリガニを駆除することはカミツキの駆除につながるので、捜索隊はこれを徹底的に行った。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:アメリカザリガニ 80匹
      カダヤシ(蚊の幼虫退治に輸入された)
      ウシガエルのオタマジャクシ
 ◎在来種:ヒバカリ(ヘビ/千葉県保護生物)

<鹿島川水域の田園地帯>      
ここはカミツキガメが多く報告されているところで、加藤先生自身もここで捕獲経験がある(おそらく『鉄腕DASH』の「グリル厄介」企画)。
ポイントは鹿島川につながる水路。ただ、ここは田園地帯なので水を抜けない。そこで1日前にワナを仕掛けた。ワナの中には匂いの強いイワシを入れ、カゴの中に入るのを待つ。このワナを51個も仕掛けたのだ。仕掛けた範囲は16万㎡。

この日はこれらのワナを引き上げるのが中心。8個の仕掛けは空振りだった。
しかし、9個目のワナにカミツキガメがかかっていた!
カミツキガメ:特定外来生物で人の指を食いちぎるほどの強いアゴを持つ。推定6歳のオスだ。
この番組初の捕獲に成功した!

一行は次のワナに移動した。
何とここには、1つのワナに3匹が入っていた!
しかもメス3匹。1匹が20個の卵を産むので、60匹捕獲したに等しい計算だ。
次のワナにはオス2匹がかかっていた!
1匹は体長30cm。
このあとも次々捕獲成功し、合計9匹になった。
しかし、ワナを破ったカミツキがいた。捜索隊はこれを探しに水路を当たることとした。水路には様々な隠れ場所がある。その中でも身を隠すためにカミツキが掘る横穴が最大の狙い目だ。
芦のような草が茂る中、一行は穴に手を突っ込み、棒を突っ込みながら大捜索を展開した。1時間、2時間と経っていくが、なかなか見つからない。見つけても逃げられたこともあった。
夕方になり、一行は最後の作戦に出た。ワナを破った水路にはカミツキが残っているはずと、一方の端を網で塞ぎ、もう一方からみんなで追い込む作戦だ。途中の横穴に注意しながら進む。

しかし……ついに見つからなかった。午後7時作戦終了となった。
加藤先生は「稲刈りが終わり田んぼの水がなくなる頃、再チャレンジしましょう」と言った。
田中はそんな折、トウキョウダルマガエルを捕まえたと持ってきた。準絶滅危惧種の在来生物だ。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:カミツキガメ 13匹
 ◎在来種:トウキョウダルマガエル

最初の池から10時間。なんだかんだ言ってもカミツキガメは13匹捕獲できた。これらは静岡大学の加藤先生の研究室に運び、生態系調査の研究データとなる。




太宰府天満宮の遊園地の池(福岡県太宰府市)

 ●出演:的場浩司、箕輪はるか(ハリセンボン)、寿一実(九州吉本)
 ●指導:静岡大学教授・加藤英明(農学博士)
 ●依頼:太宰府天満宮遊園地
 ●協力:九州大学、北九州高校、修猷館高校や市民ボランティア72人
 ●作業:北九州テクノサービス
 ●池の規模:4725㎡、水量5500t

菅原道眞のお墓の上に建てられたといわれる太宰府天満宮。学問の神様として全国にあるが、ここが本社だ。太宰府天満宮の奥に「だざいふ遊園地」という遊園地がある。昭和32年開園で、九州初のジェットコースターを導入するなど、最盛期には来場者数は年間60万人を超えていたとか。しかし、ニーズに合わず、現在は15万人に減ってしまっている。
今回は、ここにある「ボート池」の水を抜いてほしいという依頼だ。地元住民の憩いの場として長く愛されてきたこの池、水面ではボート遊び、池の周りはゴーカートコースが造られ、春には桜が咲き賑わうところだったが、現在は老朽化などで立ち入り禁止状態となっている。
依頼内容は、「60年間放置の池の生物を一斉調査し、遊園地の復活につなげたい」というもの。

加藤先生によれば、この場所は谷戸で周りは木々に覆われているので、水生昆虫(ゲンゴロウ、タガメ)やアカハライモリも残っている可能性があるという。

3日前、水抜き作業が始まった。抜いた水は天満宮の心字池から近くの川へ注ぎ込む(生物が吸い込まれないよう取水ホースの先には網を張ってある)。
どんな貴重種がいるかわからないため3分の1の水を残した。

 <調査開始>
まず見つかったのは、在来種のニホントカゲ(東京では絶滅危惧種/水棲生物ではない)。
次に水面をピョンピョンはねるテナガエビが見つかった。もちろん在来種だ。
在来種・ヨシノボリも見つかった。池の底にいるハゼ科の淡水魚だ。
しかし水がすこない状態なので、酸欠状態を起こす恐れがあるので、みんなは救出を急いだ。
「池の主」スッポン(甲長25cm・推定3歳オス)も出た。
また、ギンブナ(在来種)も多かった。この魚は大半がメスでコイやドジョウなど他魚のオスと繁殖行動ができる。

 <捕獲生物>
 ◎在来種:テナガエビ 2000匹
      ヨシノボリ380匹      
      ギンブナ297匹
      スッポン
      ヌマガエル(西日本しか生息しない)
      ニホントカゲ
      サワガニ 
      コシアキトンボのヤゴ
      オオヤマトンボのヤゴ
      マツモムシ
      計2686匹
 ◎外来種:コイ 18匹
      ミスシッピアカミミガメ 7匹
      計25匹

というわけで調査は終了。
加藤先生は「外来種が少なく在来種が多かった。この池はとてもいい池だった」と結んだ。
的場は「驚いたのはゴミが少なかった、ということ」と感想を述べた。
なお、5月21日から一部ボート池が開放されるという。
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【池の水ぜんぶ抜く】「日比谷公園・心字池」「小田原城お堀」「善光寺・放生池」の水を抜く! 絶滅危惧のニホンイシガメも発見! [自然・生物]

日本3大池(?)〜日比谷公園・小田原城・善光寺で水抜き

2018年4月22日(日)、テレビ東京系で夜8:00から2時間にわたって放送された「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」よりダイジェストをお送りします。

この番組は環境と在来生物を守り、より生物が棲みやすい環境になることを目的に昨年1月から散発的に始まったもので、回を重ねるごとに人気を呼び、ついに月一回レギュラーとなった。
過去、大きな池から小さな池まで水を抜くこと20数回。抜くごとに、外来種が非常に多く繁殖していることがわかり、これを駆除するとともに、貴重な日本固有の在来種を保護してきた(一部在来種が心ならずも死ぬ事態が発生したことはあった=番組は反省し管理をきちんとするとしている)。

さて今回は、日比谷公園の「心字池」、小田原城のお堀、善光寺の池の水を全部抜くという大作戦。
さあ、どんな結果になったのだろう?!



日比谷公園「心字池」(東京都千代田区)

 ●出演:的場浩司、小池都知事(臨時出演:田村淳)
 ●指導:静岡大学教授・加藤英明(農学博士)
 ●依頼:日比谷公園サービスセンター
 ●協力:麹町小学校児童100名、大学生ボランティア50名
 ●池の規模:面積2800㎡、水量2000t

番組では2017年夏に、日比谷公園の「雲形池」で水抜きを行っていた。その時は池の中から様々な生物が発見され、鍋島藩の家紋入りの軒丸瓦も発見された。スッポンなど在来種の多い豊かな池だと判明した。
2018年の今回は、公園内のもう一つの池「心字池」を水抜きして生物調査を行う。
依頼主の日比谷公園サービスセンターによると「心字池にどういった生物が潜んでいるのか調査したい」とのこと。
心字池は面積2800㎡、水量2000tという規模。江戸城のすぐそばにあり、伊達家など有力大名の上屋敷が並んでいた。伊達政宗が亡くなったのも、このすぐそばだという歴史的な場所でもある。開園から115年、久しぶりの水抜きだというから、どんな生物が出てくるか、本当に楽しみだ。

MCは的場浩司、指導には静岡大学・加藤英明(鉄腕DASHの「グリル厄介」にも登場)さん、また、小池都知事も参戦。「都の環境行政のため、また特定外来生物を防止する法律を作ったときの環境大臣なので参加した」とのこと。
水抜きは生物への負担を軽減するため、ゆっくりと行われた。
水抜きが済むと、一斉に池に入り、生物捕獲を行った。
コイが多く捕獲された。コイは在来種とみられていたが、近年の研究で外来種(中国など)と判明、日本本来のコイは琵琶湖に生息するのみだという。
加藤「(コイは)ヤゴも水生昆虫も水草もほとんど食べてしまうので取り除かなければなりません」
こうやって泥の中で生物捕獲を行っているが、泥を歩くのは生物調査ばかりではなく、泥を攪拌することでガス抜きになり、酸素を供給することになり、ひいては池の活性化につながるのだという。
最後は池底のヘドロを取り除いて、本作戦は終了した。

その結果、
 <捕獲生物>
 ◎外来種:外来コイ69匹
      ミシシッピアカミミガメ(1950年代に輸入。生態系を犯す)13匹
      クサガメ1匹
      タイリクバラタナゴ
      アメリカザリガニ
      計88匹
 ◎在来種:モツゴ 7945匹(石に卵を産み付けるのでここでは大量に繁殖)
      ヨシノボリ属(ハゼ科の淡水魚)
      テナガエビ 848匹
      スッポン4匹(うち1匹の甲羅が食いちぎられていた※)
       ※アゴの力が強いカミツキガメかワニガメがいるのか?
      ヤゴ
      ミナミメダカ(絶滅危惧種)
      計9060匹
 ◎発 見:江戸時代の瓦の破片(歴史的価値はあまりないとのこと)
      
本作戦では、在来種が非常に多く発見できた。貴重なヨシノボリやミナミメダカも発見され、在来種の環境が比較的保全されていることがわかった。しかし外来種もいたので、このまま放置していたら池の環境が悪化し、生態系に悪影響を及ぼすところだった。
加藤先生によると「スッポンは生態系の頂点に立つぐらいの生き物なので、(生態系の)門番としては重要な生き物だから、よかった」
依頼主は「アカミミやコイなどを獲っていただいたので、ますます自然豊かな日比谷公園になるよう期待しています」と感謝の声を上げた。
なお、小池都知事は、今後このような作戦が都内である時は東京都が協力体制をもって一緒にやってくれることを的場に約束したという。





小田原城「お堀」(神奈川県小田原市)

 ●出演:田村淳、田中直樹、テレ東アナウンサー(鷲見・福田・増田・中川・斎藤)
 ●指導:NPO birth 久保田潤一(自然環境保全・生物調査の専門家)
 ●依頼:小田原城総合管理事務所
 ●協力:市民ボランティア700人、ダイビング・ボランティア
 ●作業:丸三興業(水抜き)、十和養魚場(地引き網)
 ●池(堀)の規模:1万㎡、水量15000t

小田原城は北条五代100年の城で関東支配の拠点。「総構え」といって町全体(9km四方)が城となるので、敵が攻めてきた時に強い。どの武将も攻め落とせない堅固な城だった(名将・上杉謙信も攻めあぐんだ。秀吉によって落城するまで堅塁を誇った)。
この城から番組にSOSが寄せられた。いわく「お城のお堀の水を全部抜いて生物の徹底調査をしたい」と。しかしこのお堀は面積1万㎡、水量15000tという、とてつもない規模。一体どうやってやるのか?

まず水門を開けて水を相模湾に流す。これに10日かかる。しかし、残り3日で大雨に見舞われ、城中の水がお堀に流れ込み排水が間に合わなくなった。
そこで翌日、水抜きのスペシャリストが超強力なポンプを投入、1時間で400tの水を吸い取ることが可能だという。

その2日後、調査当日も雨だった。この日、MCの田村淳、田中直樹の他にテレビ東京の人気アナウンサー軍団も集結。それと加藤小田原市長も駆けつけた。心配された水の量だが、水抜きスペシャリストの力で15000tが見事に抜けていた!搔い掘りは38年ぶりだという。ただし橋の付近はあえて水を残した。それは地引き網で生物を捕獲しようという作戦だからだ。
さて水底にはどんな生物が潜んでいるのか?

まず地引き網にかかったのは、外来種のコイがたくさん(ただ今回はコイは池に戻す予定だという)。これらを別の生け簀に移した(コイ300匹)。大きな口で何でも食べてしまう特定外来生物ブラックバスも大量に発見された。在来種もモツゴ、オイカワといった魚やナマズ(琵琶湖原産の国内外来種)もいた。

生物調査の後、お堀の清掃が行われ、様々なゴミや捨てられたものがたくさん出てきた。

 <捕獲生物>
 ◎外来種:コイ300匹
      ブラックバス
      ミスシッピアカミミガメ
      ハナガメ
      ナマズ(国内外来種)
      計360匹
 ◎在来種:モツゴ 31000匹
      オイカワ3匹
      ニホンウナギ(絶滅危惧 I B類)
      ウグイ
      ヌマガイ
      マルタニシ      
      ヨシノボリ
      ギンブナ
      ヤゴ
      計31642匹
 ◎発 見:江戸時代の軒瓦2つ(初期と幕末)
      徳川家の家紋瓦(将軍宿泊用本丸御殿の軒丸瓦)

というわけで大作戦は終了。在来種が多かったのは良かった。それとブラックバスが増えてしまうとお堀の生態系は破壊されるところだったので、それを未然に防げたのは大成果だった。





善光寺「放生池」

 ●出演:田中直樹、江口洋介
 ●指導:NPO birth 久保田潤一、金本敦志(自然環境保全・生物調査の専門家)
 ●依頼:善光寺
 ●協力:地元ボランティア
 ●作業:丸三興業(水抜き)
 ●池の規模:面積500㎡、水量1500t

長野県長野市にある名刹・善光寺。本堂は国宝に指定され、年間600万人が訪れる名所中の名所だ。
その善光寺から緊急SOSが届いた。いわく「本堂の南西にある大勧進(財政管理を行うところ)の池がだいぶ濁ってきたので水を抜いてきれいにしてほしい」というのだ。
大勧進には武田信玄と上杉謙信の位牌が納められており、貴重な宝物を多数保管している。池ができたのは230年前で、浅間山の噴火で大凶作になり犠牲者が90万人を超えた時、大勧進の貫主は蔵米を分け与えて被災民を救済したのだが、住民はそのお礼に防火用水としての池を作って寺に贈ったという。これが今回水抜きする「放生池」(ほうじょういけ)なのだ。
230年間、放置していた結果、汚れに汚れてしまっている。

というわけで、ついに230年ぶりの水抜きが始まった。まず水門を開け水を排水。仕上げは業者の水抜きだ。それほど大きな池ではないので水抜きは手間取らなかった。MCの田中、俳優の江口洋介を先頭に泥の中に入る。
まず見つかったのは在来種のスッポン。全長40cm、推定20歳の大物だ。これを2匹保護。
続いて見つかったのは、超貴重種のニホンイシガメ! 準絶滅危惧種に指定されている日本古来のカメだ。これを5匹保護できた。
さらに巨大な淡水貝「ヌマガイ」が見つかった。専門家によると20〜30年は生きているだろうとのこと。近年コンクリート化などの影響で数が激減していたが、何とこの池では35匹見つかった!!
おなじみの在来種のモツゴにいたっては、22100匹見つかり、保護することができた。

外来種はタイリクバラタナゴという重点対策外来種に指定されている魚が出た。これはニッポンバラタナゴという在来種と交雑してしまう恐れがあり、しかも淡水の二枚貝の中に卵を産みつけるという厄介者。おそらくヌマガイの中に産卵して繁殖を繰り返していただろうと、専門家は言う。
また、アカミミガメ、コイなどは水草などを食べるので、池の汚れの原因となっている。コイにいたっては大きい口でヘドロをかき乱し池を汚す。外来種コイはこの池にたくさんいた。

ということで生物調査の結果は、
 <捕獲生物>
 ◎在来種:ギンブナ、スジエビ、ヨシノボリ属、モツゴ 22100匹
      スッポン2匹、ニホンイシガメ5匹
      ヌマガイ35匹、テナガエビ、ヤゴ(コシアキトンボ)
      計9種類 22221匹
 ◎外来種:タイリクバラタナゴ 392匹
      クサガメ(中国大陸からの外来種)45匹
      ミシシッピアカミミガメ17匹
      コイ60匹、アメリカザリガニ
      計5種類 516匹
 ◎発 見:屋根瓦(表大門の瓦で昭和40年だろうとのこと)

最後は池の清掃を行ったが、230年ぶりというわりには少なかった。
専門家の久保田さん(鉄腕DASHの「新宿DASH」にも登場)は「タイリクバラタナゴの産卵母体となる二枚貝(ヌマガイ)がたくさん見つかりました。できれば在来のニッポンバラタナゴと二枚貝がセットで繁殖してくれればうれしいですね」とコメントした。

※なお、保護したニホンイシガメは長野市茶臼山動物園で調査し、池に戻される。
 また、外来カメは静岡県賀茂郡にある体感型動物園「iZoo」に移された。



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